MENU

東京九州フェリー それいゆ/はまゆう乗船記 クルマ・バイク旅におすすめの理由6つ 一人なら最安のツーリストAでも快適

当サイトには広告が含まれています。
それいゆ乗船記 アイキャッチ

先日、神奈川県から九州まで一人でドライブ旅行に出かけてきました。往路は高速道路を1,000km以上も自走したのですが、復路はさすがに疲れたので門司から横須賀まで「東京九州フェリー それいゆ」に乗船して帰宅しました。

直前の予約だったので、一番ランクが低い「ツーリストA」というカプセルホテルタイプのベッドしか空いてなかったのですが、想像以上に快適でした。また、フェリー自体も最新の設備が満載でデジタル技術の活用も進んでおり、全てがスムーズで快適な船旅でした。

この記事では、東京九州フェリーのそれいゆ/はまゆうが首都圏~九州間のクルマ・バイク旅におすすめな理由について6つの視点からご紹介します。

目次

それいゆ/はまゆうについて

それいゆ/はまゆう基本情報

東京九州フェリー それいゆ 出航前の様子

「それいゆ」と「はまゆう」は東京九州フェリーが運航するフェリーで、神奈川県の横須賀港と福岡県の新門司港を約21時間で結んでいます。これら2隻は姉妹船で基本的に同じ構造をしており、2隻を同時運用することで横須賀港と新門司港からそれぞれ深夜0時前に出港し、翌日の夜9時ごろに目的地に到着します。

2隻とも基本的には日曜日以外は毎日運航しているようですが、時刻表も含めた最新の運航スケジュールは公式サイトでご確認ください。

それいゆ/はまゆうの基本情報は次のとおりです。

  • 就航年:2021年7月
  • 総トン数:15,515トン
  • 全長:222.5m
  • 幅: 25m
  • 速度:時速約52.4km
  • 乗客定員:268名
  • 積載台数:トラック約154台、乗用車約30台

積載台数的にはトラックによる物流輸送をメインターゲットにしているようですが、むしろ船内の設備的には完全に旅行客向けに作られているという印象です。バイクの積載台数は情報が無かったので分かりませんが、私が利用した時は20台ぐらいはバイクの利用がありました。

なお、通常はそれいゆとはまゆうの2隻で横須賀~新門司の航路をカバーしていますが、繁忙期などは同じグループ会社が日本海で運航する「すいせん」や「すずらん」が横須賀~新門司航路に回されることもあるようです。

QRコードによる乗船手続き

事前に東京九州フェリーの公式HPで予約していた場合、乗船案内メールのリンク先からe乗船券(QRコード)がダウンロードできます。QRコードはスマホの画面で表示できるようにしておくか、印刷しておく必要があります。

それいゆ/はまゆうのe乗船券


e乗船券があれば、乗船港の受付窓口に行って車検証を見せたり書類に書き込む必要はなく、出港60分前までに港に行って係員に指定された車列に並ぶだけでOKです。乗船開始のアナウンスの後、係員の誘導に従って車両を船内に移動しますが、その際に車の窓を開けてe乗船券のQRコードを見せるだけで乗船手続きは完了です。

それいゆ/はまゆうに車で乗船


なお、徒歩で乗船する場合や車の同乗者(ドライバー以外)は、フェリーターミナルから歩いて乗船しますが、乗船時にe乗船券のQRコードを見せるという点は同じです。

公式HP以外で予約した場合(電話予約など)は、一旦窓口に行ってe乗船券を発行してもらう必要があるようです。

乗船手続きの詳細は、以下の公式HPをご参照ください。


なお、QRコードは個室を予約した場合のルームキーとしても使用します。デジタル化が進んでいて驚きました。

それいゆ/はまゆうの船内施設

それいゆ/はまゆうは、4階~6階に乗客向け施設が集まっています(2~3階は車両甲板)。主な施設と設備について、以下で簡単にご紹介します。なお、それぞれの営業時間は下記のとおりですが、乗船時期により異なる場合があります。

それいゆ/はまゆうの核施設営業時間

レストラン

それいゆ/はまゆうのレストランは5階にあり、乗船日の夜食と翌日の朝・昼・夕食時間帯に営業しています。

それいゆ/はまゆうのレストラン

メニューは麺類からご飯ものまで幅広く揃っており、神奈川や九州の名産品を使用したメニューが多いです。一例として、三崎まぐろ丼、横須賀海軍カレー、はかた一番どり唐揚げ、門司港レトロカレーなどがあります。刺身系のメニューも充実しており、日替わりのお得なメニューもあります。詳細は公式HPをご確認ください。


窓側の席からは海が見渡せます。お水とお茶はセルフサービスです。

それいゆ/はまゆうのレストラン内部

注文はタッチパネルで行います。

それいゆ/はまゆうのレストラン 注文用のタッチパネル

こちらは私が乗船した時の日替わりメニュー「ナスのマルゲリータグラタン」です。ナスとチーズがたくさん入っていておいしかったです。

それいゆ/はまゆうの日替わりグラタン

こちらは「横須賀海軍カレーパン」です。

それいゆ/はまゆうの横須賀カレーパン

値段は300円でテイクアウトもできます。注文を受けてから揚げるので若干時間がかかりますが、アツアツでカリッとした皮の中にコクのあるカレーがたくさん入っていて、大変美味でした。おすすめです。



なお、事前に申し込んでおけば、レストラン横の半オープンスペースでバーベキューもできるようです(申し込み多数の場合は抽選)。次回家族で乗船した場合は利用してみたいと思います。

それいゆ/はまゆうのバーベキューメニュー

レストランでの支払いは自動精算機で行います。現金かクレジットカードが使えます。

売店

それいゆ/はまゆうの売店は4階にあります。

それいゆ/はまゆうの売店

品揃えは結構豊富で、飲料各種(酒類やソフトドリンク、ミネラルウォーターなど)、スナック菓子、おつまみ、パン、アイス、歯ブラシ、スリッパ、タオル、九州や神奈川のお土産、船のオリジナルグッズなどがあります。なお、朝食時間帯にはレストランで作られた焼き立てパンも売店で販売していました。

支払いは現金に加えてクレジットカードや各種電子マネーが使えます。

売店は夜1時で閉まりますが、同じ4階に自販機コーナーがあり、飲み物やカップラーメンがいつでも購入できますカップラーメン用のお湯も用意してあります

展望大浴場

それいゆ/はまゆうの展望大浴場は6階にあります。

それいゆ/はまゆうの大浴場

脱衣所にはコイン式のロッカーがあり、100円硬貨が必要です。

浴室には11カ所の洗い場と2カ所のシャワーブースがあり、それぞれがパーティーションで区切られています。浴槽は4~5人が入れるものが屋内に2つあり、うち一つはジェットバス付です。さらに、屋外には露店風呂があります

それいゆ/はまゆうの露天風呂
画像引用: https://tqf.co.jp/spend/bathing/

フェリーの共同浴場で露店風呂というは、珍しいのではないかと思います。はまゆう/それいゆは時速約50kmで航行するので風が強いですが、すぐ目の前に海を眺めながらの入浴はとても気持ちが良かったです。

また、浴室にはサウナも設置されています。こちらも4~5人が入れる大きさで、湿度が低くてカラカラ気味ですが、一応サウナストーンによって温めるタイプです。水風呂はありませんが、サウナ室を出てすぐにシャワーブースが2基あるので、そこで水シャワーを浴びることはできます。

なお、浴室には飲料水機はありません

総じて、この展望浴場には満足でした。無料で何回でも入れますし、露天風呂やサウナまで設置されているという充実ぶりに驚きました。航海中は時間を持て余すことが多いので、ゆっくりお風呂を楽しむのがおすすめです。

フィットネス

フィットネス施設は6階後方にあります。設備的には以下のような感じで、ランニングマシーンが2台、エアロバイクが3台ありました。

それいゆ/はまゆうのフィットネスコーナー

トレーニングで汗を流した後は、同じフロアに大浴場があるので便利です。

キッズルーム

それいゆ/はまゆうのキッズルームは4階にあります。

それいゆ/はまゆうのキッズコーナー

そこそこの広さがあり、一度に4~5人の子供が遊べそうでした。絵本などは無いですが、柔らかい素材のブロックが複数ありました。

フォワードサロン

5階の前方には、進行方向が見渡せるフォワードサロンがあります。

それいゆ/はまゆうのフォワードサロン

開放感があり、座席数も多い割には空いていることが多いので、静かに読書やPC作業をしたい時などにおすすめの場所です。

シアター

それいゆ/はまゆうのシアタールームは6階中央にあります。座席は20席あり、私が乗船した時は以下のプログラムを上映していました。

それいゆ/はまゆうのシアタールーム

航海は約21時間と長いので、時間を潰すのに映画鑑賞はもってこいだと思います。

その他

4階にはコイン式のロッカーと貴重品ボックスがあります。

それいゆ/はまゆうのコインロッカー


荷物が多い人や貴重品が気になる人は、利用するといいでしょう。特に貴重品ボックスは早めに全部埋まってしまうので注意が必要です。

ツーリストA客室(ベッド)について

それいゆ/はまゆうには以下の5種類の客室があります。

  • デラックス
  • ステート
  • ステートウィズペット(ペット同乗可)
  • ツーリストS
  • ツーリストA

基本的には上に行くほど豪華で、上4つは個室タイプです。今回私が利用したのは最下級で値段も一番安いツーリストAです。価格は全長5m未満の乗用車の航送料金込みで42,000円でした。繁忙期は値段が異なりますので、詳細は公式HPをご確認ください。

ツーリストAは、カプセルホテルのように一人分のベッドスペースと荷物置き場等が用意されているもので、公式には「大部屋」扱いです。ベッドは上段と下段が交互に配置されており、具体的には以下のようになっています。

上段のベッド

それいゆ/はまゆう ツーリストAの上段ベッド

下段のベッド

それいゆ/はまゆう ツーリストAの下段ベッド

なお、一番端の上段には以下のように片方の隣がいないベッドがあり、半個室のようなプライベート感があります。私は今回、運良くこのタイプのベッドを使用することができました。このタイプに当たればラッキーだと思います(指定不可)。

それいゆ/はまゆう ツーリストA 部屋の端にある半個室風ベッド

ベッドには枕と掛け布団、シーツが用意されています。シーツは自分でセットする必要があります。ベッドのサイズは75cm x 198cmで、一般的な体格の成人男性であれば快適に寝られます。

それいゆ/はまゆう ツーリストAのベッド

枕元の上にはLED照明とコンセント、USBポートがあります。

それいゆ/はまゆう ツーリストAの枕元照明

その下には引き戸式のボックスがあります。

それいゆ/はまゆう ツーリストAのベッド内にあるボックス

これが結構広く、13インチのノートPCであればギリギリ収まる程度のスペースがあります。スマホや本などを入れておくのにもちょうど良いです。ただし、残念ながら鍵はかかりません(就航当初は鍵がかけられたようですが、鍵を無くす人が続出したので今の形式になったようです)。

足元側には棚があり、ちょっとしたものを乗せておけます。また、中央上に見えるものはフックです。

それいゆ/はまゆう ツーリストAのベッド内にある棚

棚の上には空調の排気口があり、つまみを回すことで風量を調節できますが、「閉」の方に全部回しても常に少量の風が出続けていました。ただし、室温は20数度で暑すぎも寒すぎもせず、ちょうどよかったです。

それいゆ/はまゆう ツーリストAのベッド内にある空調調節口

総合的には、ツーリストAのスペースは機能的に作られていて、快適に過ごすことができました。室内灯は充分な明るさがあるし、スマホ充電環境も整っています。また、消灯してロールカーテンを閉めればかなり暗くなります。ベッド自体もほどよい硬さで、掛け布団は軽くて通気性がよく、ぐっすり安眠できました。

ただし、あくまで大部屋であることに変わりはないので、近くの人のいびきや物音などは聞こえてきます。快適さを重視するなら耳栓を用意した方が良いでしょう。私は以下のものを長年愛用しています。

また、アイマスクがあればさらに安心です。

それいゆ/はまゆうがおすすめな理由6つ

首都圏と九州の間を車やバイクで移動するに当たり、高速道路を自走するよりも、それいゆ/はまゆうの利用をおすすめする理由は次のとおりです。

自分で運転せずに体力・気力温存

首都圏から九州は果てしなく遠いです。陸路で移動すると1,000km以上も走行しなくてはいけません。現実的には全行程で高速道路を使うことになるので(下道では時間がかかりすぎる)、単調な道を延々と運転するという苦行になります。雨の日であれば、特にバイクの場合は不快度がマックスになります。

そのような苦行を、休憩時間も含めれば15時間程度も継続するのは大変な困難が伴います。また、疲労や眠気により事故のリスクもあります。

一方で、フェリーであればこの辛い行程を回避でき、体力と気力を温存して旅先での時間を楽しむことができます。

非日常体験になる

それいゆ/はまゆうのアトリウム

客船での長距離移動は、普段の生活であまり経験することがないので、船上で過ごす時間自体が貴重な非日常体験になります。日常から離れて色々なことに思いを馳せたりして、良い気分転換になります。もちろん豪華クルーズ客船の優雅な体験とは比べられませんが、一泊二日のフェリー移動でも、それ自体が良い思い出になります。

新しく快適な設備

それいゆ/はまゆうの船内

前述のとおり、それいゆ/はまゆうは2021年初就航の新しい船なので、すべての設備が新しくてきれいです。また、展望大浴場やサウナでリラックスできますし、メニュー豊富なレストランではおいしい料理を満喫できます。さらに、フィットネスやシアタールーム等の設備もあるため、長い乗船時間を飽きることなく過ごすことができます。

一方で高速道路を自走する場合、いくら最近の大型SAの設備が充実しているとはいっても、それいゆ/はまゆうのそれとは比較になりません。

移動時間を有効活用

首都圏から九州まで車で移動する場合、ハンドルを握る人は運転以外は何もできません。

一方でフェリー移動の場合、移動中は自由に時間を使えるので、ゆっくり読書をしたり、仕事をすることもできます。航海中は携帯のモバイル通信がほとんど使えず、船内Wifiもほとんど接続できないので本格的なリモートワークはできませんが、オフラインで進められる仕事(報告書や資料作成など)を集中して片づけるのはありだと思います。

もちろん、仕事などせずにゆっくり体を休めるのも良いと思います。

デジタルデトックスになる

それいゆ/はまゆう 航海中はネットが使えないので読書がおすすめ

上述のとおり、航海中はネット接続がほとんどできません。これにより、半強制的にデジタルデトックス(スマホやパソコンから離れること)状態になります。普段は常にSNSやLINE、メールのチェックばかりしている人も、フェリー乗船中はそれらができない時間が長くなります。

代わりに読書をしたり、同行者と語り合ったり、現代では貴重なアナログ的な時間の過ごし方の魅力を見直すきっかけにもなります。

子連れの長距離移動も安心

小さい子供を連れて自家用車で長距離移動する場合、高確率で子供が退屈がったり、ぐずりだしたりして、頻繁にSA/PAで休憩しなければいけなくなります。また、渋滞にはまった場合はトイレも心配です。

一方で、それいゆ/はまゆうで移動する場合は広い船内を自由に歩き回れますし、キッズルームも完備されていたり、トイレやお風呂もいつでも入れるので、子供が退屈したりぐずって不機嫌になる可能性は低いです


まとめ

この記事では、東京九州フェリー「それいゆ」のツーリストAに関する乗船記をお伝えすると共に、首都圏~九州間を車やバイクで移動する際にそれいゆ/はまゆうがおすすめな理由を様々な観点からご紹介しました。それいゆ/はまゆうの乗船を検討している方の参考になれば幸いです。

\ skyticketフェリーで日本全国のフェリーを予約可 /


それいゆ/はまゆうで快適に移動した後は、目的地でホテルに泊まる方が多いと思います。最近はインバウンドの増加でホテルはどこも混雑しているので、予約はお早めに。

\ 早めの予約がお得 /




PVアクセスランキング にほんブログ村
それいゆ乗船記 アイキャッチ

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次