2024年の8月にルクセンブルクを訪れ、巨大な地下要塞と絶景で有名なボックの砲台を見学しましたので、魅力とおすすめポイントを紹介します。
ルクセンブルクのノートルダム大聖堂や旧市街を観光した際の記事は、以下をご覧ください。
今回の旅行で泊まったダブルツリー・バイ・ヒルトン ルクセンブルクの宿泊レビューは、以下の記事をご覧ください。
ボックの砲台について
基本情報
ボックの砲台(Casemates du Bock)は、ルクセンブルク市旧市街の東側にある巨大な地下要塞です。辺り一帯はアルゼット川沿いの断崖絶壁であり、10世紀頃から難攻不落の城塞として整備されていましたが、その後何百年もの間に支配者が何度も入れ替わるたびに、どんどん強化されていきました。
現代の言葉で言えば「魔改造」という感じの、やりすぎ感たっぷりな拡張・強化を何世紀にもわたって繰り返したようで、後で説明するようにダンジョン(迷宮)のような広大な地下要塞ネットワークになっています。
複雑な地下トンネルは17世紀にスペイン軍によって造られた後、フランスやオーストリアの勢力によって拡張され、最盛期は総延長23km、深さ40mもの大きさだったということです。
なお、その後の戦争で地下要塞は破壊されましたが、それでも現在残っている地下トンネルは延べ17km、地下要塞全体の面積は1,100㎡もあります。
ボックの砲台は、断崖絶壁に築かれた迷路のような地下要塞というユニークさと、そこからの眺めのすばらしさでルクセンブルクの代表的な観光スポットとなっており、世界遺産にも登録されています。
基本情報は次のとおりです。
- 施設名:ボックの砲台(Casemates du Bock)
- 住所:Montée de Clausen, 1343 Grund Luxembourg
- 公式HP:https://www.luxembourg-city.com/en/things-to-do/sights/underground/bock-casemates
- 営業時間:9:45~17:15 (12月25日と1月1日は閉鎖)
- 入場料:大人10€、学生8€、4歳~12歳5€、3歳以下無料(2024年8月現在)
行き方
私たちは車で行ったので近くの駐車場から歩きましたが、電車で訪れる場合はルクセンブルク中央駅から徒歩30分ほどです。あるいは、中央駅から先に旧市街のノートルダム大聖堂と大公宮を訪れ、そこから徒歩15分ほどでボックの砲台に行くことができます。詳しい道順は地図アプリを参照してください。
なお、車で行かれる方のために、私たちが利用した駐車場を共有しておきます。
こちらの地下駐車場は駐車スペースが若干狭いですが、場所的にはボックの砲台にも、旧市街のメイン観光スポットにも徒歩圏なので、とても便利です。料金は一時間2€とリーズナブルです。
1階の料金精算機の近くには、無料のトイレもあるので助かります。
チケットは時間制
ボックの砲台の入口は、シャトー橋の通りから階段を下りた先にあります。多言語で案内が出ているのですぐに分かると思います。
入口では、まずチケットを購入します。金額は上の「基本情報」に記載したとおりで、クレジットカードで支払えます。
なお、私たちが購入した時は空いてたのですぐに中に入れてもらえましたが、入場は本来15分刻みの時間指定制のようです。また、公式には見学時間は最大45分となっています(超過しているかをチェックしているようには見えませんでしたが)。
巨大な地下要塞と砲台
入口を抜けると、このような洞窟感のある細い通路を進んでいきます。
地下構造の上に架けられた橋を渡り…
一瞬地上に出ると、すぐに地下ダンジョンへ降りていく階段があります。
なお、地下要塞の全体像は以下の地図をご覧下さい。
上の図は横から見たイメージで、先ほどのダンジョン入口階段は「B1」です。
そして以下の図が、地下要塞を上から見たものです。
B1付近の階段から降りてくると、巨大な地下要塞が広がっています。
上の図のとおり、網の目のように通路が張り巡らされ、さながらRPGの「ダンジョン」のようです。そしてそれぞれの通路は、無数の「穴」につながっています。
それぞれの穴は外界に向けて大きく開かれており、見張り用に使用されたり、防衛のために砲台を設置したりしていたようです。
この穴から、進軍してくる敵めがけて砲台から弾丸を発射していたのでしょうか。
砲台を真正面から見るとこのようになっています。
多くの観光客が触るからでしょうか、砲身の先はツルツルになってました。
穴から見えるメルヘンチックな街の景色と、それを砲台が密かに狙っているという構図が何ともシュールです。
地下要塞には、以下のように小さい穴も複数開いていました。
ここからは大砲は撃てないので、純粋な見張り用の穴だと思われます。
ちなみに公式パンフレットによると、この地下要塞は1,200人の兵士と50基の砲台を収容する能力があったということです。
穴からは絶景が広がる
地下要塞の探索を続けます。多層構造なので、このように上下に移動するための階段が何カ所かあります。
途中、奈落の底につながってそうな縦穴もありました。底が見えないぐらい深いです。
アルゼット川方面に開けた穴からは、このような絶景も見られます。
川の向こうにはサン・ジャン教会、その奥にはグルント(低地)が広がっていますね。
こちらは上の地図の「G」の地点からの眺めです。ここからもグルントが良く見えました。
ちなみに外から要塞の穴を見ると、以下のようになっています。
本当に「断崖絶壁をくり抜いて作りました」という感じですね。
続いて、上の地図でいう「H」の地点にある急な螺旋階段を降りていきました。
目が回るほどぐるぐる回って降りた先には、直線の地下通路が広がっていました。
この通路は、地下要塞と外界をつなぐアーチ状の橋の真下にあります。サイドビューの地図では赤い矢印で記した箇所です。
橋が攻撃によって破壊・占領された時に備えて、この地下通路で密かに行き来できるようにしていたということです。
地下通路を渡り切り、先ほどと同じような螺旋階段を今度は上っていきます。ものすごく急な階段で手すりもありません。
階段を上がると、橋の反対側(旧市街側)に出ました。橋のアーチ部分からは、このように絶景を眺めることができます。
この橋の先が出口になっています。外に出た頃には、入場してから約40分が経過していました。そこまでゆっくりしていたつもりはありませんが、見学には思ったより時間がかかるようです。
ボックの砲台は、かつての地下要塞をほぼそのままの形で残しているので足場が悪い箇所も結構あり、アップダウンもあるので体力を消耗します。足元もなるべく運動靴を履いていった方が良いと思います。
まとめ
この記事では、ルクセンブルクの断崖絶壁に築かれた巨大な地下要塞、「ボックの砲台」を2024年8月に訪れた時の様子と、おすすめポイントについてご紹介しました。
ボックの砲台を見学した後は、そのまま旧市街を歩いてノートルダム大聖堂や旧市街、大公宮などを見学しました。その時の様子は以下の記事をご覧ください。
今回の旅行で泊まったダブルツリー・バイ・ヒルトン ルクセンブルクの宿泊レビューは、以下の記事をご覧ください。
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