クルーズのドリンクパッケージは必要?不要? コスパ以外の視点も大切に

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クルーズのドリンクパッケージは要るかいらないか アイキャッチ

クルーズ旅行に申し込む際に、ドリンクパッケージを付けるべきかについて悩む方は多いと思います。

私は過去4回クルーズに乗船したことがありますが、その全てでドリンクパッケージを購入しています。悩んだのは最初のクルーズだけで、2回目からは即決でパッケージを付けるようにしています。ドリンクパッケージがお得かどうかについては色々な議論がありますが、個人的に一番大切なのは、コスパとは別の観点にあると考えています。

この記事では、MSCベリッシマを例にドリンクパッケージの有用性について検証すると共に、私たちがクルーズで必ずパッケージを付ける理由についてご紹介します。また、「こんな人はドリンクパッケージ不要」というタイプについてもお伝えします。

なお、私のクルーズ経験は次のとおりです。

筆者のクルーズ経験
  • 2017年 オーシャニアリビエラ(地中海 アテネ~ローマ)
  • 2023年 MSCベリッシマ(横浜~鹿児島~沖縄~台湾~横浜)
  • 2023年 ダイヤモンドプリンセス (横浜~鹿児島~釜山~秋田~青森~横浜)
  • 2024年 MSCグランディオーサ(リヴォルノ~マルセイユ~バルセロナ~チュニス~パレルモ~ナポリ~リヴ            ォルノ)
目次

ドリンクパッケージって?

MSCグランディオーサのプールサイドバーのメニュー

ドリンクパッケージは、簡単に言うと「飲み放題」のことです。ドリンクパッケージの代金は一日いくらという風に決められており、乗船日数分をまとめて支払うことで、乗船中は対象の飲み物を無制限で注文できるというものです(注文数に制限がある場合もあり)。

ひと口にドリンクパッケージと言っても、船会社によって条件は異なります。さらに同じ船でも複数のパッケージが用意されている場合が多く、上位のパッケージになるほど金額が高くなりますが、その分カバーされる飲み物のグレードが上がり、種類も増えます。また、同じ船でも航路や時期によって条件が異なる場合もあります。

一部のドリンクパッケージでは、注文できる飲み物の数に上限がある場合があります。例えばダイヤモンドプリンセスのパッケージでは、アルコール類は一日15杯までという上限が設けられています(公式HPの比較表(PDF)参照)。この辺の細かい条件は、船によって千差万別です。

ドリンクを注文する場面

ほとんどのクルーズ船ではブッフェがほぼ24時間営業しており、セルフ式で水、ジュース(かなり薄い)、牛乳、コーヒー(めちゃ薄い)などをコップに注いで飲むことができます。

クルーズのブッフェの無料ドリンク

ブッフェのセルフ式飲み物は、ドリンクパッケージの有無に関わらず、全員無料です。一方で、これら最低限の飲み物以外は、有料で注文する必要があります。そしてそれを定額でカバーしてくれるのがドリンクパッケージです。

では、ドリンクを注文するのはどのような場面でしょうか?

お酒を飲むかどうかや個人の好みによるので一概には言えませんが、私たち夫婦がクルーズに乗船する場合は、おおむね次のような場面でドリンクを注文します。

酒呑み夫婦の典型的なドリンク注文例(1人1日あたり)
  • 朝食時にカフェラテを1杯
  • 寄港地観光に出かける前にペットボトルの水1本
  • 観光から戻って来てプールサイドでビール1杯
  • プールサイドでさらにカクテル1杯
  • ディナーで食前酒としてビールまたはスパークリングワイン1杯
  • ディナーで食事に合わせてグラスワイン2杯
  • ディナー後に生演奏を聴きながらバーのカクテル1杯
  • 部屋に帰る前にペットボトルの水1本

どうでしょうか?酒飲みすぎだろ…というツッコミもありそうですが、日本人はお酒好きの人が多いので、多くの人はこんなものだと思います。ちなみにMSCグランディオーサの地中海クルーズに乗船した時は、乗客の99%は地元のヨーロッパ人でしたが、私たちの倍以上はアルコール類を注文してる人たちばかりでした。

MSCグランディオーサ(ベリッシマ姉妹船)乗船記④ プールサイドでランチ

なお、上記の注文数は寄港地観光がある日の例で、終日航海日はビールとカクテルが1杯ずつ増えるイメージです。

次項以降では、上記の注文数を一つの目安としてドリンクパッケージの必要性について考えていきます。

ベリッシマのドリンクパッケージでお得度を検証

MSCベリッシマのドリンクパッケージメニュー
MSCベリッシマのドリンクパッケージメニュー

この後説明するように、私の考えではドリンクパッケージの要否を決めるに当たっては、コスパよりも大切なものがあると思っています。

ただしそうは言っても、実際にドリンクパッケージは金銭的にお得なのかどうかが気になる方もいると思います。

そこで、日本路線でも人気のMSCベリッシマを例に、ドリンクパッケージがコスパ的にどうなのかを考えてみます。

検証の前提
  • 各種ドリンクパッケージと通常ドリンクの料金は、クルーズプラネットのHPに掲載されている2023年夏版ベリッシマの料金リスト(PDF)を参照。
  • ドリンクパッケージは一番安いイージーパッケージ(一人一日$59)を購入。
  • パッケージ料金の割引はなし。
  • パッケージなしで個別注文する場合のドリンク料金は、パッケージに含まれる飲み物と同等品の金額(ドリンクリストに記載)を使用。
  • パッケージなしで個別注文する場合は、各ドリンク料金にサービス料15%が加算される。

上記を前提に、私たち夫婦の典型的な注文数を使って、ドリンクパッケージ有りと無しの場合の料金を比較してみました。まずは寄港地観光ありの場合です。

MSCベリッシマのドリンクパッケージと個別注文の比較 大人で寄港地観光ありの場合
MSCベリッシマの2023年夏版ドリンク料金リストを基に筆者作成

ドリンクパッケージを付けた方が、一日あたり約$10お得になるという結果になりました。


続いて終日航海日の場合を見てみましょう。

MSCベリッシマのドリンクパッケージと個別注文の比較 大人で寄港地観光なしの場合
MSCベリッシマの2023年夏版ドリンク料金リストを基に筆者作成

こちらは何と、約$30もお得になりました。かなり大きい差ですね。

なお、ドリンクパッケージは乗船前に購入すると15%~30%ほど割引される場合があります。その場合は、上記の計算でパッケージの優位性がさらに高まることになります。

ちなみにドリンクパッケージは、子供も含めて同じ部屋に泊まる全員が申し込む必要があります。わが家の場合は未就学児が一人いるので、子供用のノンアルコールパッケージ(一日$24)を付けたとして比較すると、以下のとおりとなります。

MSCベリッシマのドリンクパッケージと個別注文の比較 子どもの場合
MSCベリッシマの2023年夏版ドリンク料金リストを基に筆者作成

さすがに子どもに一日何杯もジュースを飲ませたくないので、最低限の注文と仮定して約$12の損となりました。子どもの場合は、一般的にドリンクパッケージで元を取るのは難しいです。

繰り返しですが、上記の比較は私たち家族のドリンク注文数を前提としたものなので、お酒の量が少ない方は、金銭面だけで見ればドリンクパッケージが損という結果になる場合もあります。

また、同じ人でも日によってたくさん飲んだり、あまり飲まなかったりバラつきがある場合もあります。あくまで参考程度でお願いします。

コスパよりも大切なこと

ようやく本題に入ります。ドリンクパッケージが経済的にお得かどうかは、どれだけお酒を飲むかによって変わってきますが、たとえ金銭的に元を取れなかったとしても、ドリンクパッケージを選ぶ大事な理由があると思います。

それは、クルーズという非日常の優雅な時間をどれだけ満喫したいかという視点です。

オーシャニアクルーズ リビエラ ウェルカムパーティで振舞われたシャンパンとカナッペ

普通の旅行ではなくあえてクルーズを選ぶ方は、多かれ少なかれ「豪華客船という現実離れした世界」で「日常を忘れて優雅な時間を過ごしたい」という考えを持っているのではないでしょうか。比較的リーズナブルなカジュアル船であっても、同様だと思います。

高級ビーチリゾートでも同じですが、非日常空間に没入するには、あれこれ細かいことを考えなくて良いオールインクルーシブ(宿泊と飲食代全て込みのプラン)が最適です。オールインクルーシブの魅力は、注文の度に金額を確認したり、伝票にサインしたりしなくて良いことです。

クルーズではドリンクパッケージを付けることで、オールインクルーシブにかなり近い状態を作ることができます

例えば夏のクルーズで、プールサイドのデッキチェアに寝そべりながらピニャコラーダやモヒートを優雅に満喫している時に、「これはいくらだっけ」と気にする必要はありません。

MSCグランディオーサ(ベリッシマ姉妹船)乗船記④ プールサイドでピニャコラーダ


あるいは、レストランのディナーで美味しい料理に合わせてワインを楽しむ時に、注文のつど伝票にサインを求めらて現実に引き戻されることもありません。たまにドリンクパッケージありでもサインを求められることがありますが、まれなケースです。

もちろん、クルーズに何を求めるかや予算は人それぞれなので、純粋に経済合理性だけでドリンクパッケージの要否を決める方もいると思います。それも一つの考えとして良いと思いますが、せっかくクルーズという非日常的な空間で長い時間を過ごすので、コスパ以外の観点も取り入れてはいかがでしょうか

こんな人はドリンクパッケージ不要

ここまでドリンクパッケージをおすすめする理由をお伝えしてきましたが、総合的に見てパッケージが不要というタイプの人もいます。以下の3つのタイプです。

乗船者全員が全くお酒を飲まない場合

一緒に乗船する人全員が全くお酒を飲まないのであれば、有料ドリンクを注文する回数自体が少ないので、ドリンクパッケージを付ける意味がほとんど無いと思います。

ノンアルコールパッケージというのもありますが、お酒を飲む習慣が無い人がノンアルのカクテルを大量に飲むとは思えないですし、大人がジュースを一日何杯も注文するのは想定しにくいです。

大人がお酒を少ししか飲まず、子ども2人以上の場合

MSCグランディオーサ(ベリッシマ姉妹船)乗船記① アウレア専用レストランでプロセッコで乾杯

大人がビールを1日1杯程度しか飲まず、子供も常識的な範囲でしかジュースを飲まない場合(1日2杯とか)であれば、伝票にサインする回数も知れてますし、金額的にも非日常空間の満喫という観点からも、ドリンクパッケージをつけるメリットはほとんどないと言えるでしょう。

この場合もドリンクパッケージは不要という判断でいいと思います。

クルーズに頻繁に乗船する人

数カ月に一度はクルーズに乗船するような人にとっては、クルーズはもはや非日常空間ではなく、ちょっとした週末旅行の延長のような感覚かもしれません。そのような方にとっては、「非日常感を満喫するため」という理由は当てはまらないので、自分の飲む量に応じたコスパだけで判断して、不要であればドリンクパッケージを付けないのが良いでしょう。

まとめ

この記事では、過去4回のクルーズで全てドリンクパッケージを購入してきた筆者が、ドリンクパッケージをおすすめする理由をご紹介しました。

まとめると、ドリンクパッケージの条件は船会社やコースによって異なるものの、お酒をよく飲む人にとっては金額的にお得になる場合が多いです。また、コスパ以外の観点として、ドリンクパッケージはクルーズの非日常空間を満喫するために最適です。

最終的にはご自身と家族がどれだけドリンクを注文する場面がありそうか、そしてクルーズに何を求めているかを考慮して、ドリンクパッケージの要否を決めて頂ければと思います。

当ブログには、筆者が過去に経験した4つのクルーズの乗船記をはじめ、船内のドレスコードやドリンクパッケージの是非などのお役立ち情報、子連れクルーズに役立つ持ち物、今後の日本発着コースのまとめ記事など、たくさんのコンテンツがあります。

クルーズ関係のすべての記事はこちらにリンクがありますので、気になる記事を探してみてください。

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