2024年の前半にドイツでの生活を開始してから、はや一年近くが経ちました。わが家は外食をほとんどしないので、普段の食事はスーパーで調達した食材で作っています。
いろんなスーパーで買い物をする中で、日本では見たことがないけれど意外とおいしい物が、手頃な価格で手に入ることに気が付きました。
この記事では、私が個人的にお気に入りの「ドイツのスーパーで気軽に買えて意外とおいしいもの」8つを紹介します。中にはおみやげに最適なものもあります。
タラ肝の缶詰
最初に紹介するのは、Dorscheleber(ドルシェリーバー)と呼ばれるタラの肝を油で漬けた缶詰です。現地在住の日本人の間では、あん肝に味が似ているということで知られています。
フタを開けると中身はこんな感じで、結構たくさんの油が入っています。開けた時の匂いはツナの缶詰に似ています。油の海の中に浮かんでいるような様相なので、余分な油は捨てた方がよさそうですね…。
味はクリーミーでコクがあり、食感も確かにあん肝っぽさがあります。塩気も効いているので、お酒が好きな人はポン酢と青ネギを散らして食べると、いいツマミになります。ビールにも白ワインにもよく合います。
ただ、元々が油漬けのためキッチンペーパーでふき取っても油っぽさは残るので、個人的にはポン酢がけよりも、アヒージョにしたりパスタの具にした方が合うと思います。わが家ではすでにアヒージョの定番具材になっており、バゲットとも相性が良いです。
値段の目安:2~3€/一缶
缶入りパン生地
続いて紹介するのは、缶入りで売られている生のパン生地です。ピザ生地とかと一緒に、スーパーの冷蔵コーナーにあります。
最初は「何だこれ?」と思いましたが、家庭で手軽に焼き立てパンを味わえる優れものです。お子さんがいる家庭では、一緒にパン作りを楽しめます。わが家はクロワッサン生地のものをよく買いますが、他にもいくつか生地の種類があります。
缶を開けると、このようにパン生地がロール状に入っています。
生地にはミシン目が入っており、それに沿って切り離していくと、クロワッサン6個分の生地になります。
あとは好みの形に生地をくるくる丸めるだけです。そのまま焼いてもおいしいですが、中にチーズやチョコを入れるのもおすすめです。
説明書きどおりに190度のオーブンで12分焼いて出来上がりです。バターのいい香りが立ち込めて幸せな気分になります。
外はサクサク、中はもちもちでおいしいです。わが家では、時間に余裕のある週末の朝に作ることが多いです。
値段の目安:3~4€/一缶
メットブルスト(豚生肉のソーセージ)
次に紹介するのは、ドイツ人のソウルフード(?)ともいえる生の豚ひき肉ソーセージ、Mettwurst(メットブルスト)です。
生の豚肉と聞くと刺身好きの日本人でも「おいおい正気かよ…」となりますが、法律で厳格に定められた精肉・加工・保存プロセスに従って、専門資格を持った人が製造しているということで、衛生面では問題ないということになっています。私も今まで一度も当たったことはありません。
スーパーのソーセージコーナーでは、たいてい複数のメットブルストが並んでおり、真空状態で賞味期限が1週間程度のものが多いです。
ビニール包装の端を切り落として中身を出します。中身は本当に赤い生のひき肉で、初めて食べる時はかなりの勇気がいりました。
味と香りはサラミのようでもあり、食感はネギトロのようでもあり、何とも不思議な食べ物ですが、生肉を食べているという背徳感と相まって、くせになります。ちなみにドイツ人はパンに塗ったり挟んだりして食べるのが定番のようです。
スーパーで売っているメットブルストは塩気が強いものが多く、本当は精肉店で買ったものの方がおいしいですが、やはりスーパーでいつでも買えるという手軽さは捨てがたいです。
なお、ドイツのホテルでは朝食ブッフェのソーセージコーナーでメットブルストが提供されている場合もあり、見かけたら私は必ず食べるようにしています。
値段の目安:3~4€/一個(200g)
ブルートヴルスト(血のソーセージ)
こちらも変わり種のソーセージです。Blutwurst(ブルートヴルスト、血のソーセージ)と呼ばれるもので、豚の血や内臓、脂肪などで作られています。ドイツだけでなく、フランスやスペインなど広くヨーロッパで同様のソーセージが古くから食べられているようです。
ドイツでは、大体どのスーパーでもブルートヴルストを売っています。パッケージを開けるとこんな感じで、商品にもよりますが濃い赤や黒っぽい色で、普通のソーセージとは明らかに異質な怪しい雰囲気を放っています。ちなみにこちらの商品にはベーコンが混ぜ込まれています。
基本的には柔らかいので、崩れたり破裂しないように、沸騰しない程度のお湯で温めて食べます。口に運ぶとレバーとベーコンとコンビーフが融合したような味わいで、他のどんな食べ物にも似ていないと思います。見た目とは裏腹に、臭みはほとんどありません。
かなりクセが強い食べ物ですが、好きな人はハマると思います。おつまみとしての性能が高く、ビールや赤ワインと相性が良いです。そのままでもおいしいですが、付け合わせには茹でたじゃがいもがよく合います。
値段の目安:4~5€/一本(350g)
クラウトザラート(キャベツの甘酸っぱいサラダ)
続いて紹介するのは、キャベツの甘酸っぱいサラダ「クラウトザラート」です。スーパーのデリコーナー(冷蔵)にあります。
ドイツでキャベツ系の食べ物としてはザウアークラウト(キャベツの塩漬け発酵食品)が有名ですが、こちらのクラウトザラートは生のキャベツ千切りのシャキシャキ食感が残っており、ザウアークラウトとは全く異なります。味は爽やかな甘酸っぱさで、イメージ的にはサラダと浅漬けの中間のような感じです。
スーパーではたいてい複数ブランドのクラウトザラートを扱っており、プレーンな味付けのものからハーブ・スパイスを効かせたものなど、いろんなバリエーションがあります。ちなみにわが家ではこちらのクラウトザラートがお気に入りです。
値段の目安:3~4€/一個(200~300g)
粉末ドレッシングの素
旅行ガイドブックにも載ってるのでよく知られていますが、クノールの粉末ドレッシングの素はお手軽にフレッシュなドレッシングを作れるので、おすすめです。
味はバルサミコ、オニオン、ギリシャ風など色んな種類があります。わが家はバルサミコ味がお気に入りです。
作り方は簡単で、中に入っている粉末に水とオリーブオイル大さじ3杯ずつ(計大さじ6杯)を加えて混ぜるだけです。好みに応じてオリーブオイルの量を減らしたり、水だけで作ってもOKです。
新鮮なドレッシングが30秒で作れるので、わが家ではかなり重宝しています。便利なのになんで日本では売ってないんでしょうか?
軽くて保存も効くので、バラマキ用のおみやげにもおすすめです。
値段の目安:3~4€/一個(200g)
OYAKATAラーメン
次に紹介するのは、OYAKATA(親方)という商品名で売られているインスタントラーメンです。日本の食品メーカー「味の素」が製造・販売しています。
日本では売っていないですが、ドイツをはじめヨーロッパでは結構人気があり、たいていの地元スーパーで売っています。ちなみにポーランドの工場で製造しているようです。
味はチキン、味噌、しょうゆなどがあり、作り方は普通の即席めんと同じです。スープは現地の好みに合わせているのか若干薄目ですが、麺に旨味があっておいしいです。
ちなみに出前一丁もヨーロッパ生産の商品が地元スーパーで売ってますが、個人的にはOYAKATAの方が麺がおいしい気がします。
日本ではインスタントラーメンなんかほとんど食べませんでしたが、こちらでは簡単に手に入る日本(風)の味ということで、意外と重宝しています。
値段の目安:約1€/一袋
ピーナツ味のスナック
最後に紹介するのは、ピーナッツ味のコーンスナック「Erdnussflips」です。こちらの赤いパッケージの商品がメジャーですが、各スーパーのプライベートブランドでも展開しています。
見た目は日本のキャラメルコーンそっくりですが、甘さは全くなく、塩味をベースにピーナッツのコクと香りが効いています。
このスナックはドイツで初めて食べましたが、コーンの軽い食べ心地と塩味、そしてピーナッツの香ばしい風味が見事に融合しており、ツマミとしての性能がやたら高いです。このスナックが一袋あるだけで、無限にビールが進みそうでやばいです。
コーン生地にピーナッツを練り込んでいるようですが、ピーナッツ含有量は商品によって異なります。含有量が多い方が風味が豊かでおいしいですが、その分値段も高くなります。
値段の目安:約1.5€/一袋(175g)
まとめ
この記事では、ドイツのスーパーで簡単に買えておいしいもの8つを紹介しました。
ドイツの食べ物といえばあまりおいしそうなイメージがないかもしれませんが、どのスーパーでも売っていて意外とおいしく、しかも安い食べ物が結構あります。特に粉末ドレッシングの素やピーナッツ味のスナックは、おみやげにも最適です。
ドイツと日本のスーパーの違いについては、こちらで記事にしています。
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