ドイツのデュッセルドルフ近郊にある懸垂式(ランゲン式)モノレール、ヴッパータール空中鉄道に乗車しましたので、行き方も含めた乗車レビューをお届けします。
また、同じ懸垂式モノレールである日本の湘南モノレールとの比較もご紹介します。

この記事はこんな人におすすめです。
・ヴッパータール空中鉄道に興味がある人
・ヴッパータール空中鉄道に乗る予定の人
・懸垂式モノレールが好きな人
ヴッパータール空中鉄道の概要
ヴッパータール空中鉄道(Wuppertaler Schwebebahn)は、ドイツ西部のNRW州で1901年に開通した懸垂式モノレールで、現役のモノレールとしては世界最古です。
懸垂式モノレールの中でもいくつかの形式があるのですが、ヴッパータール空中鉄道はランゲン式と呼ばれる、一本のレールの上に車輪を乗せ、その下に車体をぶら下げる仕組みを採用しています。
路線の総延長は約13kmで、ヴッパー川の上空を中心に架けられたレールに吊り下げられた車両が、始発から終点まで20の駅を約30分で結んでいます。


同じく懸垂式のモノレールとしては神奈川県に湘南モノレール(大船~湘南江の島)がありますが、湘南モノレールは2018年にヴッパータール空中鉄道と「姉妹懸垂式モノレール協定書」を締結し、懸垂式モノレールの安全運行などにおいて協力していくとのことです。


私は過去に湘南モノレールを日常的に利用していた時期があり、今でも年に数回は利用するので、湘南モノレールユーザーとして今回のヴッパータール空中鉄道乗車はとても興味深かったです。
ヴッパータール空中鉄道の始発駅への行き方
日本からの旅行客、現地在住者のいずれもデュッセルドルフを基点にしていることが多いと思いますので、ここではデュッセルドルフからヴッパータール空中鉄道の始発駅であるVohwinkel駅まで行くという前提で話を進めます。
まずはデュッセルドルフ中央駅(Düsseldorf Hbf)からSバーンのS8、あるいはRE4またはRE13の電車に乗り、鉄道のVohwinkel駅まで向かいます。切符の買い方は”デュッセルドルフ 電車 切符”などで検索するとたくさん出てくるので、ここでは割愛します。
ちなみにデュッセルドルフ中央駅からVohwinkelまでのチケットはB区間、ヴッパータール空中鉄道の終点であるOberbarmenからデュッセルドルフ中央駅まで戻ってくる際はC区間のチケットが必要になります。一日乗車券(24-StundenTicket)を買うのであれば、最初からC区間をカバーするチケットを買った方が良いと思います。


デュッセルドルフ中央駅からはS8であれば25分弱、RE4/RE13であれば15分弱でVohwinkel駅に到着します。駅前はこんな感じで少し寂しい雰囲気です。


ここからモノレールのVohwinkel 駅まで徒歩で向かいます。駅前ロータリーを背にして左方向に進むと天井の低いトンネルが現れるので直進します。


トンネルを抜けてさらに進むとモノレールの橋脚が見えてきました。


モノレールと交わる交差点まで来たら右折します。


ここから徒歩3分という案内があります。


モノレールの下を道路が走っているので、道沿いにしばらく歩くとVohwinkel 駅に到着です。


始発~終点まで乗車
駅に着いたら階段またはエレベーターで2階のホームに上がります。モノレールの本数は結構多く、時間帯にもよりますが5~6分に一本は運行しています。
Vohwinkel駅は始発・終点駅なので、ホームの奥は車庫になっています。本当に目と鼻の先で、ホームからよく見えます。


Wikipedia英語版によると、現在使われているブルーの車両はGTW15系と呼ばれるもので、31編成分がスペインのバルセロナで製造されたとのことです。2016年から営業用に使用されています。
ランゲン式と呼ばれる、一本のレールの上に車輪を乗せ、その下に車体を吊り下げる機構を採用しています。いかにもドイツを感じるメカニカル感がありますね。


ドアは左右に開くタイプです。乗車可能な状態だと、緑色のLEDが光っているのがカッコいいです。


車内はこんな感じです。片側に横2列の座席が配置され、もう片側は通路になっています。


一緒に乗った電車好きの息子は、もちろん最前方の位置を確保。早速出発です。


乗った印象としては、思ったよりも加減速がスムーズで揺れも少なく、湘南モノレールのような荒々しさ(良い意味で)はあまり感じません。
また、GTW15系の車両は現代的な作りで、車内には行先の情報を表示するデジタルサイネージがあります。


Vohwinhel駅を出発して間もなく、Hammerstein駅とSonnborner Straße駅の間で、モノレールは高速道路アウトバーンの頭上を通過します。


ここはアウトバーンのA46号線とA535線のインターチェンジ近くで、片道3車線の高速道路を二つ跨ぐので、計12本の車線の上を一気に通過することになります。こんなモノレール、他にあるでしょうか?


沿線の大部分ではヴッパー川の真上を走行していきます。基本的には市街地沿いなのですが、下が川なので谷間を駆け抜けるような爽快感があります。


また、沿線には重工業系の工場や採石場、石灰や鉄鉱石を加工する工場などが林立しています。沿線の景色は全体的に埃っぽい印象です。


車内は最初は空いていましたが、途中駅でどんどん乗客が増えて大半が立ち客になりました。また、切符の検札も行われていましたので、チケットはすぐに出せるようにしておきましょう。
約30分で終点のOberbarmen駅に到着しました。


なお、ヴッパータール空中鉄道のレールは全体で細長い環状になっており、終点駅についたらこのようにぐるりと回って折り返し運転する仕組みです。


反対側から頭が出てきました。この後折り返しのVohwinkel行きになります。


ヴッパータール空中鉄道はこの仕組みによって複線となっており、駅と駅の間でもすれ違いが可能になっています。
なお、鉄道のOberbarmen駅はモノレール駅を出てすぐです。


Oberbarmen駅からデュッセルドルフ中央駅に戻る際は、S8、RE4またはRE13に乗ります。所要時間はS8が約40分、RE4/RE13が30分弱です。
湘南モノレールとの違い
湘南モノレールユーザーの視点から、今回ヴッパータール空中鉄道に乗車して感じた両者の主な違いについてご紹介したいと思います。
複線 vs 単線
前述のとおり、ヴッパータール空中鉄道は複線なので、車両のすれ違いは駅間を走行中にも頻繁に発生します。個人的には、吊り下げ式モノレールで走行中にすれ違いを経験するのは初めてだったので新鮮でした。すれ違い時の風圧による揺れや振動は、気になるほどではなかったです。
一方で湘南モノレールは単線なので、行き違いは一部の交換可能駅でのみ行われています。


車両の数
ヴッパータール空中鉄道は2両編成ですが、湘南モノレールは基本的に3両編成です。走行中の様子を外から眺めると、ヴッパータール空中鉄道の方がよりコンパクトに見えます。


スピード感・スリル
湘南モノレールの方がスピード感・スリル共に上だと思います。
Wikipediaによると、ヴッパータール空中鉄道の最高速度は時速60kmで平均速度は約27kmであるのに対し、湘南モノレールは最高時速75kmなのでスペック上も湘南モノレールの方が速いですが、体感速度はさらに上だと感じます。
理由としては、ヴッパータール空中鉄道が主に川の上や工場地帯など比較的視界が開けたエリアを走行していくのに対し、湘南モノレールは市街地や住宅地のすぐそばを駆け抜けていくので、実際の速度以上に速く感じてスリル満点です。
正直言って、今回ヴッパータール空中鉄道に乗車する前は湘南モノレールのようなジェットコースター感を想像していたのですが、思ったよりもマイルドで大人の乗り心地だと感じました。
静かさ
騒音計で計ったわけではないですが、体感値ではヴッパータール空中鉄道の方が静かに感じました。モノレールの構造によるものなのか、車両の防音性によるものなのか、速度の違いによるものなのかは分かりませんが、全体的に湘南モノレールの方が騒音が大きいと思います。
特に湘南モノレールは、湘南深沢~西鎌倉間のトンネル区間の騒音がものすごいので、そのイメージのせいかもしれません。一方で、ヴッパータール空中鉄道にはトンネルはありません(トンネルを作らずに済むように川沿いメインの路線にしたという説もあります)。
まとめ
この記事では、2024年3月に乗車したドイツのヴッパータール空中鉄道について、現地への行き方も含めたお役立ち情報と湘南モノレールとの比較についてご紹介しました。今後ヴッパータール空中鉄道への乗車を予定している方の参考になれば幸いです。
当ブログには、ドイツ旅行・観光スポットに関する記事が多数あります。地域ごとにまとめてありますので、下記リンクからご覧ください。
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