ドイツでの運転で注意すべきこと9つ| 1万km運転して得た気づきを共有

当サイトには広告が含まれています。
ドイツでの運転で気を付けること9つ アイキャッチ

2024年にドイツでの生活を始めてから週末のおでかけは車の移動が中心となり、ドイツの免許証も取得して総運転距離は1万kmを超えました。

ドイツは外国の中では運転しやすい方だと思いますが、もちろん日本とはルールが異なる点もあるので、日本のドライバーが気を付けるべき点についてまとめたいと思います。公道を走っている時だけでなく、駐車場で注意すべき点についても共有します


ドイツの運転免許証への書き換え手続きについては、こちらの記事をご覧ください。

初めてドイツで2週間運転した時のフレッシュな感想については、こちらで記事にしています。


おことわり

この記事で紹介する交通ルールについては、正確を期するべく十分な調査を行ったうえで記載していますが、完全な正確性を保証するものではありません。

ドイツの交通ルールについての最新かつ正確な内容は、各種法令やADAC(ドイツ自動車連盟)のHPなどを参照してください。

目次

右側から来る車が優先

まずは日本人にとって知らないうちに違反しやすく、事故の危険性もあるポイントから紹介します。

信号のない交差点で、どちらの道路が優先かを示す標識が無い場合は、自分から見て右側から来る車両(自転車含む)が優先です

根拠: ドイツの道路交通規則 Straßenverkehrs-Ordnung §8 Vorfahrt

私も最初の頃はこのルールがよく分からず、危うく右から来た車にぶつかりなりそうになったことがありました。いま思えば大変申し訳なかったです…。

そもそも優先の標識って?

いま自分が走っている道路に優先権があるかどうかは、以下の標識があるかどうかで分かります。

まずはこちらの黄色いダイヤモンド形の標識ですが、これは自分がいる道路が優先という意味です

ドイツの優先道路標識
画像引用: https://www.fuehrerscheine.de/verkehrsrecht/verkehrszeichen/306-vorfahrtstrasse-verkehrszeichen/

交差点付近や手前にこの標識がある場合は、信号のない交差点で右側から車両が来ても、自分がいる道路が優先なので譲る必要はありません。

ちなみに以下のような斜線入りの標識が出ている時は、優先権が終了するという意味なので注意しましょう。逆に言えば、優先権終了のサインが出るまでは、優先道路が続くことになります。

ドイツの優先道路終了の標識
画像引用: https://www.fuehrerscheine.de/verkehrsrecht/verkehrszeichen/307-ende-der-vorfahrtstrasse-verkehrszeichen/

優先権を示すもう一つのサインとして、下記のロケットのような標識があります。

ドイツの「次の交差点で自車の道路が優先」の標識
画像引用: https://www.fuehrerscheine.de/verkehrsrecht/verkehrszeichen/301-vorfahrt-verkehrszeichen/

この標識は、「次の交差点に限り自分がいる道路が優先」を示しています。この場合も、信号のない交差点で右側から車が来てもこちらが優先です。

一方で、以下の赤い逆三角の標識がある場合は、相手の道路(交差する道路)が優先なので、交差点で車両が右から来ても左から来ても、こちらが停まって相手に譲る必要があります。

ドイツの「相手が優先」の道路標識
画像引用: https://www.fuehrerscheine.de/verkehrsrecht/verkehrszeichen/205-vorfahrt-gewaehren-verkehrszeichen/

優先標識がない場合は右側に注意

問題は、優先関係を示す標識がない場合です。その場合は、一般原則としての「右側から来る車両が優先」が適用されるので、信号のない交差点に入る時は注意して、右から車両(自転車含む)が来たらこちらが停止する必要があります。

例えば以下のような交差点では優先標識がないので、右から車や自転車が来たら、相手が優先です。日本の感覚だとそのまま直進してしまいそうなので、注意が必要です。

ドイツの優先標識の無い交差点


ラウンドアバウトではこれをおさえればOK

ラウンドアバウト

日本ではほとんど見ないですが、ドイツをはじめヨーロッパではラウンドアバウトと呼ばれる環状交差点(ロータリー交差点)がたくさんあります。慣れてないとドキッとしますよね。

ラウンドアバウトの基本的なルールは以下のとおりです。

  • ロータリー内を走行している車両が優先(進入側が優先であることを示す標識がある場合を除く)
  • ロータリーに進入する時はウインカー不要
  • ロータリー内は反時計回りに走行
  • ロータリーから出る時は右ウインカーを出す


ラウンドアバウトのルールはシンプルで、ロータリー内の車両が優先という点を守っていれば、あとは常識の範囲内で対応できます。

横断歩道の歩行者優先を徹底

ドイツの横断歩道

横断歩道の標識がある場所では、横断しようとしている歩行者が優先です。このルールは日本でも同じですが、日本の場合は残念ながら守られていない場合が多いです。

一方で、ドイツの場合は歩行者優先が99%は守られているので、日本のように歩行者側が遠慮して待つということはなく、車が必ず停止するという前提で歩行者が動いています

日本と同じ感覚で運転していると大変危険なので、歩行者がいる時は必ず一時停止しましょう。

アウトバーンでは頻繁に制限速度が変わる

ドイツのアウトバーン 120km/h制限区間

速度無制限区間があることで世界的に有名なドイツのアウトバーン(高速道路)ですが、走行中は次から次に速度制限が変わっていきます。

よくあるのは、速度無制限区間を走っていたところで突然120km/h制限の標識が出てきて、その後すぐに100km/h、80km/hと短いスパンで制限速度が下がっていくパターンです。道路工事をしているエリアやトンネルの手前などでよくあります。

特に道路工事は本当に多く、アウトバーンを長距離走っていると、かなりの頻度で工事による速度規制に出くわします。

知らないうちにスピード違反にならないよう、常に速度制限に注意して走行しましょう。

なお、速度無制限区間で追い越し車線を走っている時に120km制限が始まったら、速やかに減速して走行車線に戻ることをおすすめします。後ろから200km/h以上で爆走してくる車もいるので、こちらが120km/hまで減速してたら追突される恐れがあります。

日本と同じ感覚で速度超過をしない

ドイツのパトカー

日本の道路では全体的に制限速度が低めに設定されていることもあり、実際は制限を守っている車の方が少ないです。例えば40km/h制限の道では、多くの車が50~55km/h程度で走っていて、それが半ば黙認されていたりします。

一方で、ドイツで運転する時は速度制限をちゃんと守った方が良いです。もちろん、ドイツでもスピード制限を守っていない車はたくさんいますし、60km/h制限の道路で80km/h以上出してる車はざらにいます。

そういう車を見ると、つい自分も…と思ってしまいがちですが、彼らはスピード監視カメラの場所や取締りポイントを知っているので、それ以外の場所で飛ばしているだけです。現地の事情を知らない人が真似をすると、痛い目にあいます。

実際、スピード監視カメラがある場所では、日本の感覚だと「たったこれだけで?」と思うような超過速度で違反になります。私の知人は、80km/h制限の道で89km/h、つまり9km/hオーバーの違反で監視カメラに捉えられて反則金通知を受け取っていました。

カメラの場所を知らせるアプリもありますが、運転中にそのようなアプリを使用することは法律で禁止されています。同乗者も同じです。そもそも最近は神出鬼没の移動式スピード監視カメラも多く、アプリが役に立つとは限りません。

ドイツの移動式スピード監視カメラ
ドイツの移動式スピード監視カメラ

スピード制限はしっかり守るようにしましょう。

理不尽なクラクションは気にしない

クラクションを鳴らす様子

日本と比べて、ドイツのドライバーはすぐにクラクションを鳴らす傾向があります。私が個人的に感じてるだけかと思ってましたが、こっちに住んでいる日本人の知り合い数人に聞いたら、全員同意してましたw。また、ベルギー人やオランダ人の同僚も「やっぱそうだよね」と頷いてました。一般ドライバーだけでなく、バスの運転手なんかもブーブー鳴らしまくってます。

飛び出しとか信号無視とか、本当に危ない車に警告する意味でのクラクションなら理解できます。ただ、よくあるのは前が詰まっていてどうしようもないのにとりあえず鳴らしてみたり、交差点で左折待ち(日本の右折待ちに相当)をしている車が、自分の前の車に早く左折して欲しくて鳴らしたり(前の車は対向車が来てるので左折できない)、しょうもない鳴らし方が多いです。

日本ではそういうクラクションの使い方は少ないので、自分が鳴らされると動揺するかもしれませんが、理不尽なクラクションは無視してOKです。逆にそういう状況で焦ってしまうと不意の事故につながったりするので、まったく気にせずに落ち着いて安全運転を心がけましょう。

駐車中にミラーを畳まない車に注意

ドイツ 駐車中にミラーを畳まない車

ドイツに限らずヨーロッパ全般に言えますが、駐車は路上駐車が主流であるものの、ミラーを畳まない車が多いです。個人的な印象では、7割以上の車がミラーを畳まないと思います。

住宅地では、ただでさえ狭い道の両側に路上駐車でびっしりということもあり、すれ違いが難しかったりします。そんな時は駐車中の車にギリギリ寄せる必要がありますが、ボディ幅だけに気を取られていると、うっかりミラー同士が接触しそうになるので注意が必要です。

ドイツ 駐車中にミラーを畳まない車

また、普通の駐車場でも隣の車のミラーに要注意です。うちも子供がドアを開けて降りる時に、ぶつからないように気を付けてます。

ドイツ 駐車中にミラーを畳まない車

駐車場では奥までギリギリに入れる

これもドイツに限らずヨーロッパでよくあることですが、駐車場の縦方向のスペースが狭いことが多いです。幅は日本と同じくらいですが、なぜか縦は圧倒的に短いです。

なので区画内に車を納めるために、ギリギリ奥まで車を寄せる必要があります。日本と違って車止めはほとんど用意されていないので、自分でギリギリまで攻めなくてはいけません。

ドイツの駐車場は縦スペースが短い

カメラやセンサーが付いてない車だと、結構大変です。でもドイツのドライバーは、壁に接触してるんじゃないかと思うほどギリギリまで寄せるのが上手です。というか、たまに壁にぶつかってる車もいます。

壁すれすれまで寄せて駐車しているドイツの車
ほとんどぶつかっているのでは?と思うほど壁に寄せている車

バック駐車だと荷室を開けるスペースが無い?

これも似たような話ですが、駐車場の縦方向が狭いので、後ろが壁の場合、バック駐車だと荷室を開けるスペースが確保できないことが多いです。

例えば下の写真のような感じです(スーパーの駐車場)。これでもあまり壁に寄せていない方ですが、荷室を開けることはできても、買い物カートを間に入れることは不可能です。

ドイツの駐車場は縦スペースが短い

あるいは下の白い車のように壁側にスペースを残しておくと、前がはみ出ることになります。普通サイズの車でもこうなってしまうほど、縦方向のスペースが短いです。

ドイツの駐車場は縦スペースが短い


日本だとバック駐車が圧倒的に多いので(特に都市部では)、私もバック駐車の方が好きですが、ドイツで後ろが壁の所に駐車する時は、前向きに駐車するようにしています。

まとめ

この記事では、筆者がドイツで1万km以上運転して感じた「日本人ドライバーが気を付けるべき点」9つについてお伝えしました。

私が知る限り、日本人のドライバーはドイツで慎重な運転をしていることが多いですが、ルールを知らずにうっかり違反していることもあるので、お互い気を付けましょう。

旅行者の方も現地在住の方も、ルールを守って安全運転で楽しいカーライフをお過ごしください。

当ブログには、ドイツ旅行・観光スポットに関する記事が多数あります。地域ごとにまとめてありますので、下記リンクからご覧ください。


ドイツ生活に関する記事はこちらから。

PVアクセスランキング にほんブログ村
ドイツでの運転で気を付けること9つ アイキャッチ

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次