2025年の年初に、親子3人で伊豆マリオットホテル修善寺の温泉露天風呂付きの部屋に1泊したので、宿泊レビューを2回に分けてお届けします。
今回の前編では、ホテル施設全体の紹介やマリオットプラチナ会員向けの特典の解説、温泉露天風呂付きの部屋の詳細レビュー、温泉スパ&大浴場、キッズエリアやその他の施設を紹介します。また、小さな子供連れで宿泊するという観点から、私たちが過去に2回泊まった「和室」と今回宿泊した「温泉露天風呂付デラックスルーム」を比較します。
クラブラウンジの詳細と超充実の朝食ブッフェのレビューは、後編の記事で紹介しています。
伊豆マリオットホテル修善寺の概要
基本情報
伊豆マリオットホテル修善寺は、伊豆半島の修善寺にあるホテルで、マリオット・インターナショナルグループに加盟しています。ホテルは複合リゾート施設「ラフォーレリゾート修善寺」の敷地内にあり、すぐ近くに「ホテルラフォーレ修善寺」もあるので紛らわしいですが、マリオット系として営業しているのは「伊豆マリオットホテル修善寺」だけです。
- ホテル名:伊豆マリオットホテル修善寺(Izu Marriott Hotel Shuzenji)
- 住所:静岡県伊豆市大平1529
- 公式HP:https://www.izu-marriott.com/index.html
- チェックイン:15:00
- チェックアウト:11:00
- 駐車場:屋外駐車場あり(無料)
アクセス
車で行く場合
車で訪れる場合は、東名・新東名と伊豆縦貫道を経由して、目安として東京料金所から2時間半程度、横浜町田ICから2時間程度です(混雑度による)。
電車で行く場合
電車で訪れる場合は、修善寺駅からホテルの送迎バス(無料)に乗って約25分で到着します。送迎バスはおおむね1時間おきに運行しているようですが、詳細ダイヤは公式HPを確認してください。
チェックイン&ウェルカムギフト
快適ロビーでチェックインを待つ
私たちは伊豆マリオットホテル修善寺がお気に入りで、過去3回泊まったことがあり、今回が4回目の宿泊です。過去の滞在では和室に2回と、今回と同じ温泉露天風呂付き客室に1回泊まりました。
前回の滞在は2022年の1月なので、ちょうど3年ぶりの再訪です。現在は家族でドイツで生活していることもあり(年末年始に一時帰国)、日本の温泉に恋しさを感じていたので、期待で胸が高鳴ります。
最寄りの大平ICで降りて、くねくねとした山道を車で上りきると、見覚えのあるホテルの建物が見えてきました。
入口の車寄せで停めて荷物を降ろそうとすると、スタッフが駆け寄ってきて名前を確認し、車から荷物を降ろして預かってくれました。過去3回の滞在のうち2回はコロナ禍だったこともあり、ホテルもスタッフが少なく、このようなサービスは無かったと記憶しています。
一方で、今回の滞在ではホテルのあちこちでスタッフの数が増えて、サービスも若干高級よりにシフトしているように見えました。商売繁盛しているようで何よりです。
ホテルの建物に入ると、マリオット系ホテルでよくある柑橘系のさわやかなアロマの香りが出迎えてくれました。チェックイン手続きを待つ間は、開放感のあるロビーエリアのソファに座ってくつろぐことができます。
また、ロビーにはセルフ式のほうじ茶とお茶菓子が用意されているため、ゆっくりと落ち着いた気持ちでチェックインの受付を待つことができます。
私たちが到着したのは午後3時半頃で、到着客で混みあう時間帯でしたが、10分ほどでチェックインカウンターに案内されました。フロントのスタッフから「前回からだいぶ時間が経ちましたが、再び〇〇様をお迎えできて嬉しく思います」と言って頂けたのが嬉しかったです。ちゃんと過去の記録を確認してるんですね。
マリオットのプラチナ会員特典
マリオット・ボンヴォイのプラチナ会員以上は、チェックイン時に以下のウェルカムギフトを選ぶことができます(2025年1月時点)。
- 1,000ポイント
または
- 飲み物とスナックを1点ずつ
- 飲み物: ビール、ベアードビール、中伊豆ワイナリーワイン(白 or 赤)、ソフトドリンク
- スナック:おつまみセットまたはハーゲンダッツ
ちなみに今回は部屋のアップグレードはありませんでしたが、その代わりということで、1,000ポイントと飲み物・スナックを両方頂くことができました。
このホテルは規模の割に客室数が少なく、上級会員も多いのでアップグレードは運用が難しいことが容易に想像できますが、それでも利用客に気持ちの良い滞在をしてもらおうという配慮が感じられ、とても素晴らしいサービスだと思います。
ゆっくりホテルステイをしたかったので、プラチナ会員特典のレイトチェックアウトを希望したところ、13時までなら延長可能とのことなので、お願いしました。ちなみに過去3回宿泊した時は、いずれも制限一杯の16時までレイトチェックアウト対応をしてくれていたので、今回は少し厳しめでした。
まぁ年末年始の9連休は終わっているとはいえ、小中学校がまだ冬休みの時期で家族連れの客も多く、清掃スタッフが全国的に足りていないという事情もあるので、13時に延長してくれただけでもありがたいです。露天風呂付きの部屋は掃除にも時間がかかるでしょうしね。
なお、プラチナ会員特典の全リストは以下をご覧ください。上記で紹介した特典に加え、クラブラウンジへのアクセスと朝食ブッフェが付いてきます。
子ども向けサービスも
お子さん連れの方は、チェックイン時に「お菓子のガチャガチャに使うためのコイン」をもらうことができます。ガチャガチャの機械は客室に向かうエレベーターの正面にあり、キャンディやチョコなど3種類のお菓子の中から1種類を選んでコインを投入して回すと、カップ1杯分のお菓子が出てきます。
うちの息子も大喜びでした。子連れにはうれしいサービスです。
また、チェックイン時に預かってくれた荷物は、何も言わなくても部屋まで届けてくれました。ラグジュアリークラスのホテルならともかく、素のマリオットでここまでしてくれる所は、今の時代あまりないんじゃないかと思います。最近はどのホテルも人手不足ですしね。
温泉露天風呂付デラックスルームのレビュー
部屋の概要・設備
今回私たちが予約していたのは「温泉露天風呂付デラックスルーム」で、その名のとおりバルコニーに専用の温泉露天風呂がある部屋です。3階(最上階)の奥まった所にある部屋にアサインして頂きました。
部屋のドアを開けると、ちょっとした玄関のようなスペースがあり、ここで靴を脱いで一段上の居住スペースに上がります。正面には部屋と露天風呂があり、左手には洗面所とトイレ、シャワールームがあります。
部屋の全景はこんな感じです。公式HPによると約40㎡の面積があるということで、そこそこ広いです。床はカーペット敷ではなく、フローリングです。
左側にはキングサイズのベッドがあります。リクエストすればツイン仕様にもしてもらえます。
ベッドサイドテーブルにはティッシュと照明スイッチがあります。また、電源ソケットがありますが、USBケーブルを直接挿せるポートはありません。
ベッドの正面には壁埋め込み式のテレビがあり、その左右にはクローゼットと丸テーブル、椅子が一脚あります。
クローゼットはドアが無いタイプで、比較的安くて狭いホテルでよく見る形式ですが、ここは開放感を重視した結果でしょうか。ハンガーの本数はまぁまぁです。
アイロン台とアイロンも用意されてますが、ビジネス客は皆無だと思うので、利用する人は少なそうです(一部のゴルフ客は使うかもしれません)。また、日本なのでスリッパは当然のように標準装備です。
クローゼットの引き出しには、浴衣とランドリーの袋、そして大浴場・スパに行く時に使える巾着袋がありました。子供用の浴衣もリクエストすれば持ってきてくれます。
部屋の奥を見てみましょう。バルコニーに面した角には、ゆったりしたソファベッドがあります。その気になれば大人でも寝られるサイズなので、小学生以下の子供であれば問題なくここで就寝できます(うちの息子もそうしました)。
反対側にはミニバー、冷蔵庫、セーフティボックスがまとまっています。カップとグラスは、しっかりした作りのものが3人分用意されていました。あと、ミネラルウォーターはペットボトルなのがいいですね(ヨーロッパだとガラス瓶のものばかり)。
温泉露天風呂からは絶景が
この部屋の目玉である温泉露天風呂を紹介していきます。部屋の掃き出し窓から外に出ると、このように露天風呂と、ちょっとした流し場があります。結構奥行きが広く、ゆったりした空間が広がっています。
浴槽はこんな感じで、石造りで高級感があります。温泉のお湯は24時間出続けていて、湯量の調整はできません。
お湯の温度はおそらく42℃程度で結構熱めですが、水を足してぬるくすることができます。
ロールスクリーンの向こうには、天城連峰の山々が広がっています。大自然の中で空気がとてもきれいで、リラックスできます。
夜はこんな雰囲気になり、昼間とは違った趣があります。
浴槽は、夫婦と6歳児の3人で入浴するには充分な広さがありました。お子さんの年齢にもよりますが、4人家族であれば何とか一緒に入れるのではないでしょうか。
泉質はアルカリ性単純泉とのことで、硫黄臭やヌメリ感はほとんどありませんが、かなり体が温まり、入浴後はいつまでもポカポカしてました。
温泉露天風呂は清掃・メンテナンス共に行き届いていて、1泊2日の滞在中、気持ちよく使う温泉を堪能することができました。
洗面エリア
部屋の紹介に戻ります。入口の左手には洗面所があり、3人分のコップとアメニティ、ドライヤー、タオル、体重計が用意されています。その隣にはシャワールームがあります。
シャワールーム内のシャンプー類はthisworksというブランドのもので、ヨーロッパのマリオット系ホテルでも同じものを使ってますね。ちなみにバスマットは、シャワールーム用と露天風呂用の2枚が用意されていました。
洗面所のアメニティはこちら。環境に配慮して、使い捨て歯ブラシと髭剃りはデフォルトでは提供されていません。この辺はヨーロッパと同じですね。
なお、歯ブラシと髭剃りはフロント横に用意されているので、必要な分をもらうことが可能です。子供用の歯ブラシもあります。
トイレはセパレート式で、入口のすぐ横にあります。人感センサーで自動的にフタが開き、使用後は自動で水が流れるタイプで、日本では珍しくないんでしょうが、外国人からしたらタイムマシンで23世紀に迷い込んだように思えるでしょう。
特典のおつまみとルームサービスメニュー
部屋でひととおり荷解きを終えた頃に、チェックイン時に選んだ特典の飲み物とおつまみが届けられました。私が選んだのは、伊豆のベアードビール(クラフトビール)とおつまみセットです。
ビールは香りが芳醇で優しい味わいでした。おつまみセットは3種類のチーズと生ハム、ナッツ類が真空パックでセットになったもので、こちらもおいしく頂きました。
ちなみに部屋にあったルームサービスのメニュー表によると、このベアードビールは普通に注文すると1,850円(税・サ込)するようなので、特典でもらえるのはお得感があります。
なお、ルームサービスの食事は全体的に値段が高めです。ただ、私たちも過去に何回か注文したことがありますが、一品一品の量が多くて味も良いものが多いです。夫婦と幼児1名であれば、2,000円のHOTスナック(唐揚げ&フレンチフライ)とパスタ or ピザを頼めば、夕食として充分な量だったと記憶しています。
和室との比較
冒頭でお伝えしたとおり、私たちは子連れで過去に2回、このホテルの和室に宿泊しています。いずれも息子が3歳頃のことです。
小さい子連れの視点で和室が優れているのは、やはり畳敷きなので手軽にゴロゴロしたり、直接床(畳)にモノやおもちゃを置いても大丈夫なところですね。
また、畳に直接ふとんを敷けるので、子供がベッドから落ちる心配もありません。
さらに、和室には4人用の大きな座卓があるので、買ってきた食べ物やルームサービスの食事を部屋で食べやすいです。
今回泊まった温泉露天風呂付の部屋も素敵なので、夫婦2人やカップルで泊まる場合はこちらをおすすめしたいですが、幼児連れであれば総合的に見て和室の方が便利かもしれません。温泉はどのみち大浴場で入れますしね。
温泉スパと大浴場
伊豆マリオット修善寺の1階には屋内の温泉スパと大浴場があり、宿泊客が利用することができます。
- 温泉スパ:10:00~22:00
- 大浴場:6:00~11:00、13:00~24:00
温泉スパは冬でもプールのように楽しめる
温泉スパと大浴場は特に受付の必要はなく、そのまま男女別の更衣室に入ることができます。更衣室には鍵がかかるロッカーがあり、温泉スパを利用する場合は水着に着替えてからスパの入口に進みます。水着を忘れた場合は、フロントで330円でレンタルすることができます。
なお、更衣室にはスパ&大浴場用のタオルが用意されている時がありますが、時間帯によっては無い場合もあるので、部屋からタオルを持参した方が良いです。利用案内でも、公式には「タオルを持ってきてください」と書いてあります。
水着に着替えて温泉スパエリアに進みましょう。スパは男女共用になっており、結構広いです。
水深は約70cmと浅いので、4歳以上ぐらいであれば足が底につくと思います。水温は季節にもよりますが、この時は体温よりも少し上ぐらいで、熱くも冷たくもない温度でした。
スパにはビート板が用意されていますが、子ども用に浮き輪や浮き腕輪を持参しているご家庭が多かったです。ちなみに空気入れは用意されていません。
私たちは初日の夕方と二日目の午前中にスパを利用しましたが、いずれの時間帯も混み過ぎることはなく、息子の泳ぎの練習などを快適に行うことができました。
スパには監視員はいないものの、飛び込み禁止などのルールはきちんと守られていましたし、非常識な騒ぎ方をする人たちもいませんでした。
今回の滞在で感じたのは、温泉スパに限らず「まともな」宿泊客が多く、全般的にマナーが良い方達が多いということです。これは現在私たちがカオスなヨーロッパに住んでいるため、それとの比較もあって余計そう感じるのかもしれません。あと、このホテルの値段がどんどん上がっており、必然的に客層が良くなっているのかもしれません。
スパにはサウナ室も用意されており、冷えた体を温めることもできます。
温泉大浴場
スパを満喫した後は更衣室で水着を脱いで、そのまますぐに温泉大浴場に入ることができます。ちなみに更衣室には水着用の脱水機も用意されています。
浴場はもちろん撮影禁止なので写真はありませんが、公式HPの画像だとこんな雰囲気です。
窓からは山の景色が見えて気持ちが良いです。洗い場は15カ所ほどあり、全体的にゆったりとした雰囲気です。今回で4回目の宿泊ですが、大浴場が混雑しているのは見たことがありません。
なお、温泉スパと大浴場は、フロントに言えばチェックアウト後も利用することができます。
フィットネスセンター
伊豆マリオットホテル修善寺のフィットネスセンターは2階にあり、24時間利用可能です。入口は一見普通の客室のような小さなドアですが、部屋のカードキーをかざして中に入ると、意外に広い空間が広がっています。コンビニ一軒分ぐらいの大きさでしょうか。
窓が無いので若干閉塞感がありますが、タオルとウォーターサーバーも用意されており、快適に汗を流すことができそうです。
キッズルーム
伊豆マリオットホテル修善寺のキッズルームは、1階のエレベーター近くにあり、利用時間は8:00~21:00です。
かなり広い空間で、大きな動物のぬいぐるみがたくさんあるのが特徴的です。
キッズルームには様々な年齢向けの絵本が50冊ほどあります。
また、結構大きなボールプールもありました。
キッズルームの隣には授乳室も完備されています。全体的に小さな子連れでも安心して泊まれる設備が充実していて、子連れ客が多いのも頷けます。
その他の施設
売店
フロントの脇には売店があり、伊豆の名産品やおみやげ用のお菓子などを購入することができます。
このほか、2階と3階には自動販売機があり、ソフトドリンクやビール、カップラーメン、おつまみ、菓子パンなどを買うことができます。
コインランドリー
1階にはコインランドリー施設があり、洗濯機が3台と乾燥機が5台あります(有料)。
洗濯が必要なほど連泊する人がいるのかは分かりませんが、私たちが2018年に初めて泊まった時からずっとあるので、きっと需要があるのでしょう。何と言っても子連れ客が多いですからね。
ラフォーレリゾートの温泉も利用できる
この記事の冒頭でお伝えした通り、伊豆マリオットホテル修善寺は「ラフォーレリゾート修善寺」というリゾート施設の敷地内にあります。そのため、伊豆マリオットの宿泊客は、ラフォーレリゾートの施設の一部を無料で使うことができます。
おそらく一番需要があるのは、ラフォーレリゾートの温泉大浴場「森の湯」だと思います。私たちも過去に一度利用したことがありますが、伊豆マリオットの大浴場よりも温泉らしい雰囲気があります。露天風呂もあり、修善寺の風情を感じながら入浴できます。
なお、伊豆マリオットから森の湯までは結構距離があり、歩いて行くと20分以上かかります。車だと5分以下ですが、山道なので徒歩だと夏や冬はちょっときついかもしれません。
このほか、ラフォーレリゾートの体育館も無料で利用でき、バドミントンや卓球を楽しむことができます。
まとめ
この記事では、親子3人で泊まった伊豆マリオットホテル修善寺の宿泊レビューとして、温泉露天風呂付のデラックスルームの詳細、マリオットプラチナ会員特典、温泉スパと大浴場を含むホテル施設全体を紹介しました。
後編の記事では、クラブラウンジの最新の様子と伊豆の地元食材をふんだんに取り揃えた朝食ブッフェの魅力、また伊豆マリオットホテル修善寺のおすすめポイントと気になる点のまとめを紹介しています。