「世界最長のワインバー」とも呼ばれるドイツ・ヘッセン州の恒例イベント「ラインガウ・ワイン祭り 2024」を訪れ、夏真っ盛りの屋外会場で地元のフレッシュな名産ワインを堪能してきましたので、訪問レビューをご紹介します。また、会場での注文の仕方や簡単なワインの選び方についてもお伝えします。
ワイン祭りは2024年8月9日(金)から8月18日(日)まで開催されており、大都市フランクフルトからも日帰りが可能な距離なので、旅行者はもちろん、現地在住のワイン好きの方におすすめです。
また、ドイツのワイン祭りでの注文の仕方やデポジットの仕組みなどは、どこのワイン祭りでも基本的に同じなので、ラインガウ以外のワイン祭りに参加される方も参考にして頂ければと思います。
コッヘムのワイン祭りを訪問した時の記事は、以下をご覧ください。

ラインガウ・ワイン祭りの概要
基本情報
公式HPによると、ラインガウ・ワイン祭りはラインガウ地方のワイン生産者のプロモーションイベントとして1976年に始まりました。ヘッセン州の州都・ヴィースバーデンで毎年8月に10日間程度開かれ、今年(2024年)で47回目の開催となります。
ワイン祭りは毎年ヴィースバーデン中心部の広場で開催され、100以上のワイン醸造所の販売スタンドと食べ物の屋台が設けられるという大規模なもので、「世界最長のワインバー」とも呼ばれています。開催期間中には地元の人だけでなく観光客でも賑わい、ワインボトル30万本以上が消費されるということです。
- イベント名:ラインガウ・ワイン祭り2024 (Rheingauer Weinwoche 2024)(公式HP)
- 開催場所:ヴィースバーデン市庁舎周辺(下記地図参照)
- 開催日時:2024年8月9日(金)から8月18日(日)まで、日~木曜日は11時~23時、金・土は11時~24時
- 入場料:無料。各屋台で有料で飲食物を購入。座席は無料、トイレは有料(後ほど説明)。
開催場所は下記地図のとおりで、市庁舎(黄色い丸)を中心に、赤い線で囲んだエリアが会場となり、ワインや食べ物の屋台、テーブル等が並べられて賑わいます。

行き方
ラインガウ・ワイン祭りの会場へは、ヴィースバーデン市庁舎(Stadt Wiesbaden/New Townhall)を目的地として向かえば到着することができます。
お酒を飲むので公共交通機関で訪れることになると思いますが、ヴィースバーデン中央駅(Wiesbaden Hauptbahnhof)から会場へは徒歩で15分ほどの距離です。また、駅からは4番、14番、27番、45番など複数のバスで行くことができます。
会場の紹介
全120のワイン・フード屋台
私たちは親子3人で、ワイン祭り開催期間中最初の土曜日に訪れました。午後4時半頃に到着すると、すでに会場は大賑わいで、真っ青な晴天の下、楽しそうにワイングラスを傾ける人たちの姿が目に入ってきました。

今年は合計120のワインやフード屋台が出店しているということで、会場にはバラエティ豊かな店が所狭しと並んでいます。

訪れる前は若者が多いのかと思っていましたが、意外と地元の年配グループ(70代以上と思われる)が多く、皆さん夏のリゾートを思わせる上品な服装に身を包み、静かに語らいながらワインを楽しんでいたのが印象的でした。
ヴィースバーデンは昔から温泉保養地として有名で、富裕層が多いことと関係しているのかもしれません。
テーブルは空いてる場所を自由に
ワイン祭りでは屋外にテーブルと椅子が多数設けられており、無料で利用できます。テーブルは各ワインスタンドに隣接して設置されていますが、そのワインスタンドで購入しなくても利用可能です。

私たちが午後4時半過ぎに到着した時は、まだちらほらと空きがありましたが、6時過ぎにはほぼ満席になっていたので、早い時間帯に訪れた方が席は確保しやすいと思います。

空いている席は早いもの勝ちで利用できますが、たまに「予約席」として確保されている場合があるので注意が必要です。予約席には「Reserviert」と大きく書かれた紙が貼ってあるはずなので、そのような席は避けるようにしましょう。
お手洗い
会場にはお手洗いが3カ所あり、「W.C.」という案内表示も出ているので迷うことはないと思います。
ドイツなので、お手洗いは有料です。下記の写真のとおり、1回の利用で1€、一日利用し放題で4€、両親と12歳までの子供が一日利用できるファミリー向けプランが6€でした。

おそらくほとんどの人は2~3時間しか滞在しないと思うので、個人的には一日利用券は必要なく、利用する都度1€を払えば良いかと思います。
ワインの注文の仕方・種類について
簡単!注文の仕方
ワイン祭りでの注文の仕方はシンプルで、日本でも最近よくある「オクトーバーフェスト」でビールを注文する方法と大体同じです。
各ワインスタンドの前では、このようにメニューが置かれているので、

店員さんに自分の欲しいワインを伝えてお金を払うだけです(基本的に現金払い、カード不可)。ほとんどのスタンドで簡単な英語が通じるので、ドイツ語が分からなくても問題ありません。なお、ほとんどのメニューには番号が振ってあるので、ドイツ語が堪能な方以外は、注文間違いを避けるためにワイン名ではなく番号で注文するのが無難だと思います。
どのスタンドでも共通でしたが、それぞれのワインにつきグラス(100ml)かボトル(750ml)のどちらかを選べますが、特に何も言わない限りグラスでの注文とみなされます。
グラスで注文する場合、ワイン本体の料金とは別に、グラスのデポジットとして3€(店やグラスにより異なる場合あり)を払う必要があります。例えば一杯3€のグラスワインを注文する場合、デポジットと合わせて6€を支払います。
デポジットを払うと、このようなコインを渡されます。

ワインを飲み終わった後、デポジットを支払った店にグラスとコインを持っていくと、最初に払ったデポジットを返金してもらえるという仕組みです。
なお、最初の店でデポジットを払って入手したグラスは、他の店で別のワインを注文する時にも使えます。多くの人は複数の店でワインを飲み比べたいと思いますが、毎回元の店にグラス返却→また別の店でデポジットを払うという手順を繰り返すのは面倒ですよね。
なので、よほどこだわりがある人以外は、一つのグラスを最後まで使い回しでも良いかと思います。どのみち、ラインガウのワイン祭りで売られているワインの大多数は白ワイン、しかもリースリングがほとんどなので、前のワインがグラスに少し残っていても、味や風味に大きな影響は与えないと思います。
前のグラスを使って新しいワインを注文する場合、ワイン本体の料金だけを払えばOKです。
ワインの種類・選び方
前述のとおり、ラインガウのワイン祭りで提供されているワインの圧倒的大多数は白ワインで、その中でもリースリングが大半を占めます。ただし、リースリング以外の品種ももちろんありますし、リースリングの中でもいくつか種類があり、ドイツ語表記も相まってよく分からないという方もいると思うので、よく売られている品種と選び方について簡単に解説します。
ここでは(1)品種、(2)スティルかスパークリングか、(3)辛口の度合い、という3つの軸で見ていきます。
品種
リースリングが8割以上を占めますし、ラインガウはリースリングの名産地として有名なので、特にこだわりがなければリースリング(Riesling)と表記されているワインの中から選べば良いと思います。
リースリング以外も試してみたい場合は、以下の品種を提供しているワインスタンドが多いので、参考にしてください。日本でもおなじみの品種たちです。
分類 | ドイツ語の名称 | 日本での一般的な名称 |
---|---|---|
白 | Gewürztraminer | ゲヴァルツトラミネール |
白 | WeißburgunderまたはWeißer Burgunder | ピノ・ブラン |
白 | Grauburgunder | ピノ・グリージョ |
白 | Sauvignon Blanc | ソーヴィニョン・ブラン |
ロゼ | Rose | ロゼ |
赤 | Spätburgunder | ピノ・ノワール |
なお、ドイツ語で白ワインはWeißwein、赤ワインはRotweinですが、ワイン祭りで売られているのはほとんどが白なので、メニューではいちいちWeißweinと表記されてません。一方で、Spätburgunderなどの赤品種にはRotweinと表記されていることが多いので、間違って赤を選びたくない場合は、Rotweinを避ければ良いと思います。
スティルかスパークリングか
ドイツのスパークリングワイン(Schaumwein)の中でも一定の基準を満たしたものをSekt(ゼクト)と呼んでおり、ワイン祭りで提供されるスパークリングはほとんどがゼクトです。品種はリースリングが多いですが、普通のスティルワインと区別するために、Riesling Sektなどと表記されています。
なお、ゼクト以外にもSecco(セッコ)と書かれたものもありますが、これは微発泡のワインが該当します。
辛口度合い
ほどんどのワインに品種と一緒に表記されているのが、辛口の度合いです。
基本的にはTroken(辛口)のものが多いですが、Halbtroken(中辛口)と書かれたものも結構あります。また、同じ中辛口という意味でFeinherbという表記の場合もあります。
さらに、Fruchtigと表記されているものがたまにありますが、これはフルーティー・甘めなワインを指すようです(私は飲んだことがないのでよく分かりません)。
例として下記のメニューで説明すると…

2番がリースリングの辛口、4番がリースリングの中辛口になります。また、11番がロゼの辛口、12番がRotweinで赤ワイン(ピノ・ノワール)の辛口です。さらに下はスパークリングのセクションになっており、ゼクトとセッコがありますね。
素晴らしいラインガウのワインを堪能
前置きが長くなってしまいましたが、私たちが楽しんだワインをご紹介します。
私が最初にチョイスしたのは、上で紹介したメニューのワインスタンドから、2番のリースリングです。1杯3€で、値段は大体どこも大差ありません。

グラス(右)のデザインもかっこいいです。青リンゴやグレープフルーツの香りとしっかりした酸、控えめなミネラル感が調和して秀逸でした。
左のグラスは、妻が別のスタンドで注文したリースリングのゼクトです。少しもらいましたが、こちらも繊細な泡とフレッシュな柑橘のニュアンスが好印象でした。
なお、分量は100mlとして購入しますが、ほとんどのスタンドで多めに入れてくれるので、実質150ml以上の量が入っています。
おつまみとして、フードスタンドでPommes(フライドポテト)に生の玉ねぎとフライドオニオンをかけたものを購入。山盛りで6€でした。

生玉ねぎがポテトのジャンク感を中和していい感じです。ワインがどんどん進みますね。右に写っているチョコレートのお菓子は、ワインスタンドでおじさんがうちの息子にくれたものです。ドイツは子供に優しい人が多いです。
真夏の青い空の下、キリっと冷えたフレッシュな白ワインやゼクトを味わうのは最高ですね。

続いては、こちらのスタンドから…

ゲヴァルツトラミネールを頂きました。ほとんどがリースリングの中、珍しかったので思わず選びました。日本でも好きな品種です。ちなみにグラスはこの後もずっと再利用ですw

先ほどのリースリングよりもミネラル感が豊富で、ナッツのような香りがあり、酸は少し抑えめでおいしかったです。
妻はゼクト専門のスタンドから、別のリースリングのゼクトとロゼのゼクトを調達してきました。どれだけ泡が好きなんだ…

やっぱりヨーロッパの乾いた夏には泡、特にロゼ泡が似合いますね。ワイン自体もとてもおいしいですが、このシチュエーションだけで飲む前から満足することが確定しているようなものです。他のお客さんもみんな楽しそうです。

食べ物も追加で調達しました。焼きソーセージを挟んだパン(4.5€)と…

息子用にクレープスタンドで薄焼きクレープを一枚購入。

どちらもおいしかったです。
この日は気温が30度近く、日差しも強かったのでワインがどんどん進みます。私が次に選んだのは、こちらのスタンドのピノ・ノワールのロゼ(3.5€)です。


このワインは、この日飲んだ中で個人的にベストでした。綺麗なピンク色にイチゴやチェリーの甘い香りと柑橘のシャープな風味が加わり、結構余韻もあり、最高でした。
プレッツェルの売り子が来たので一つ購入。2€です。

適度に塩気が効いていて、おつまみにぴったりでした。近くのテーブルにいたおじいさんは、3つもまとめ買いしていてびっくりです。
私のロゼがおいしかったので、妻も同じものを買ってきました。ついでにノンアルコールのリースリングも試してみたいということで、一緒に注文してきました(下記写真左)。

ちなみにノンアルのワインも結構提供されており、alkoholfreiと表記されています。ちゃんとリースリングの香りと味わいがあり、とてもノンアルとは思えないほど飲みごたえがありました。
いつの間にか時間も進み、午後6時過ぎになっていました。もう夕飯もここで食べていこうということになり、追加で食べ物を調達です。

フライドポテトの上に豚肉を細切れにしたものと炒めた玉ねぎ、バーベキューソースをかけたもので、確か12€だったと思います。ジャンクフード感がすごいですが、屋台で売っている食べ物はこんな感じのものが中心です。
豚肉がたくさん入っていて食べ応えがあり、お腹いっぱいになりました。ワインにもよく合うので、私は最後に別のスタンドでロゼを追加してしまいました。

2時間半程度の滞在でしたが、夏らしい爽やかな晴天に恵まれ、フレッシュでおいしい地元の名産ワインを何種類も楽しめて、大満足でした。
これからの季節、ドイツやフランスでは同様のワイン祭りが各地で開催されるので、他のワイン祭りも訪れてみたいと思います。
ワイン祭りついでにヴィースバーデン観光
せっかくヴィースバーデンに来たので、ワイン祭りのついでに現地の観光名所を訪れてみました。私たちは一泊二日で訪れましたが、泊まりにして正解でした。
コッホブルネンの温泉噴水
ワイン祭りの会場から酔い醒ましも兼ねて10分ほど歩くと、硫黄泉の源泉が湧き出ているコッホブルネン広場に到着しました。
噴水からは温泉がどんどん湧き出てきて、辺りには硫黄のにおいが立ち込めています。手で触ってみると、結構熱かったです。おそらく50~60度はありそうな感じです。

広場には、謎の人物像もありました。緑一色というのが少し不気味です。

温泉で有名な保養地だけあり、街中のあちこちで硫黄のにおいを感じたり、地熱を感じたりで、まるで日本の温泉地のようでした。

クアハウス
ヴィースバーデンの市庁舎近くには、観光客に人気のクアハウス(Kurhaus Wiesbaden)もあります。
このクアハウスは19世紀頃からヨーロッパ各地の貴族や名士の社交場として利用されており、併設されているカジノではロシアの文豪ドストエフスキーが一夜で全財産を失ったという逸話があります。
私たちはワイン祭りを楽しんだ翌日にクアハウスを訪れました。建物の前は広大な庭園になっており、噴水もあって優雅な雰囲気です。

入口にはCasinoの文字があります。

中に入ると、重厚な雰囲気の空間が広がってました。

入口付近のクロークさえも格式を感じます。

床、壁、天井と360°全てが凝った造りとデザインになってます。

クアハウスでは、今でもカジノが運営されているということです。

建物の反対側にある出口から外に出ると、さらに大きな庭園が広がっており、池では貸し出しボートもありました。ここも優雅な雰囲気です。また、気持ち良い屋外テラスのあるカフェもあります。

クアハウスと庭園の見学は無料で市中心部からも近いので、ヴィースバーデンに来たらぜひ立ち寄ってはいかがでしょうか。
ネロベルク登山鉄道

ヴィースバーデンの中心部から少し離れたところにある、水の重量で駆動する古典的なケーブルカー「ネロベルク登山鉄道」にも乗車しました。詳しくは以下の記事をご覧ください。

まとめ
この記事では、ドイツのヴィースバーデンで開かれている「ラインガウ・ワイン祭り 2024」を訪れた際の会場の様子やバラエティー豊かなワインを紹介すると共に、ワインスタンドでの注文の仕方やワインの選び方についてもお役立ち情報をお伝えしました。
また、ワイン祭りの会場周辺にあるヴィースバーデンの主な観光地についてもご紹介しました。参考にして頂ければ幸いです。
当ブログでは他にもワイン関連の記事がありますので、ぜひご覧ください。
当ブログには、ドイツ旅行・観光スポットに関する記事が多数あります。地域ごとにまとめてありますので、下記リンクからご覧ください。
ドイツ生活に関する記事はこちらから。
現地で滞在するホテルは早めに手配した方が、お得な値段で予約できます。
\ 早めの予約がお得 /
現地では運転せずに電車やバスで移動される場合は、事前の予約がおすすめです。
\ 事前に予約であんしん /
海外渡航の際は、事前に現地SIMカードを準備しておくのがおすすめです。国内で手配した方が手間がかからないし、現地での時間節約にもなります。物理カードが不要のeSIMが便利です。
\ 海外旅行にいくなら /
\ 180以上の国と地域で使える /