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【両方に乗船】MSCベリッシマ vs ダイヤモンドプリンセス比較 違いを16の観点から

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MSCベリッシマとダイヤモンドプリンセス比較 アイキャッチ

これまでにMSCベリッシマやダイヤモンドプリンセスに乗船し、クルーズ旅行を満喫された方もいると思います。楽しかった時間を思い出しながら、満足だった点や気になった点について考えたり、早速次のクルーズを計画している方もいると思います。

中には、このように考えてる方もいるのではないでしょうか。

ベリッシマに乗ったけど、今度はプレミアムクラスのクルーズも経験してみたいな…

ダイヤモンドプリンセスに乗ったけど、ベリッシマにも興味があるな…

ベリッシマとダイヤモンドプリンセスどちらにも乗ったことないけど、両方乗った人の声を聞いて検討したい。


このような方々に向けて、過去1年間でMSCベリッシマとダイヤモンドプリンセスの両方に乗船した筆者が、それぞれの良いところと気になる点を比較します。次の4つのカテゴリ-に分けて、その中で合計16個の観点から比較していきます。

  • 設備・施設
  • レストラン・食事
  • 子連れ視点
  • その他


なお、以下の点にご留意ください。

おことわり

一般的なクルーズ業界のランクでは、MSCベリッシマはカジュアルクラス、ダイヤモンドプリンセスはプレミアムクラスに属しており、価格帯やランクが異なる両者を比較するのは適切ではないという考えもあると思います。

ただし、両者は2024年時点で日本発着クルーズを定期的に運航している数少ない外国客船であり、スケジュールや航路によっては、少なくとも日本では比較対象として検討する方もいらっしゃると思います。

この記事ではそのような方に向けて、様々な観点で筆者から見た両者の違いを紹介し、判断の参考にして頂ければと考えています。なるべく「クラスの違い」や「金額の違い」で終わらないような比較を心がけます。なお、お伝えする情報は私が2023年に乗船した時のものですので、現在は異なる可能性があります

目次

乗船したプランのおさらい

私がMSCベリッシマとダイヤモンドプリンセスに乗船した時の基本情報は次のとおりです。

スクロールできます
ベリッシマダイヤモンドプリンセス
乗船時期2023年ゴールデンウィーク 2023年7月~8月
部屋海側バルコニー(アウレア)ジュニアスイート
プランアウレア・エクスペリエンス
+
ドリンクパッケージ
(イージーパッケージ)
プリンセス・プラス
(USD 15までのドリンクパッケージ付)

設備・施設の比較

設備の新しさ

MSCベリッシマは2019年に初就航し、その後すぐにコロナ禍となったため、実質的には2023年頃から本格稼働を開始した新しい客船です。そのため客室・船内の共有設備共に新しくスタイリッシュで、現代的な作りです。バスルームもコンパクトながら機能的で清潔感があります。

ベリッシマのスタイリッシュなパノラマリフト
ベリッシマのスタイリッシュなパノラマリフト


一方のダイヤモンドプリンセスは、初就航が2004年とすでに20年選手であり、所々で年季を感じる設備があります。客室の掃除はよくされているものの、水回りは古さを感じる人もいるのではないでしょうか。

ちなみにスイート未満の一般客室のバスルームは両船ともシャワーのみですが、MSCベリッシマがドア付きのシャワーブースであるのに対し、ダイヤモンドプリンセスはシャワーカーテンで区切られているだけです。

コインランドリーの有無

ダイヤモンドプリンセスには客室階のほぼ全フロアにコインランドリーがあり、それぞれ洗濯機と乾燥機が約8台ずつ設置してあります。洗濯機と乾燥機はそれぞれUSD 3で利用できました(2023年8月時点)。クルーズは一週間以上の長旅になることが多いので、コインランドリーがあるのは本当に助かります。また、アイロンとアイロン台も設置してあるので、広いスペースでワイシャツやズボンをプレスできるのもありがたいです。

一方、MSCベリッシマにはコインランドリーはありません。ホテルのような有料ランドリーサービスはあるものの、かなり割高です(靴下や下着など一つで数ドルかかる)。仕方なく私たちは寄港地の現地のコインランドリーで洗濯しました。

プール用タオル

ダイヤモンドプリンセスでは、プールで使用するタオルはデッキチェアの上に用意されており、客室から持参する必要はありません。タオルが無い場合や追加で必要な場合は、プールサイドのタオル管理ブースに行けば必要な分を貸してもらえます。

ダイヤモンドプリンセス プールのタオル
ダイヤモンドプリンセスのプールで用意されているタオル

一方のMSCベリッシマでは、プールにタオルは用意されていません。チェックインの際、客室のベッドの上に人数分のタオルが置かれてあり、それを自分でプールに持ち込む必要があります。使い終わった後は、タオル管理ブースで使用済みタオルと新しいタオルを交換してもらう方式です。

おそらく盗難防止のためでしょうが、そこまでしなくても…という気持ちになります。

プールの安心感

MSCベリッシマのプール(屋内・屋外)では、わりと監視員がいる時間帯が多かったです。監視員はルール違反(飛び込みや土足でプール脇を歩くなど)を見つけると注意をしていて、それによってプールは混雑しつつも一定の秩序が保たれていました。また、プールの水深も日本の標準プールよりは深いものの、極端に深すぎることはなく、端の方であれば大人が立てる深さでした。

ベリッシマの屋内プール
ベリッシマの屋内プール


これに対してダイヤモンドプリンセスのプール(屋内・屋外)には監視員はおらず、小学生~中学生ぐらいの子供たちがかなり危険な飛び込みを繰り返している場面を何度も目撃しました。

また、アメリカ基準のプールのため水深がやたら深く、一番深い中央部は2メートル数十センチの深さがあり、一番浅い端の方でも背が低い大人だとつま先立ちがやっとの深さです。浮き輪やライフジャケットが無いと、危険を感じる深さです。

総じて、MSCベリッシマのプールの方が(特に幼児連れは)安心して利用できる環境だったと思います。

クローゼットの広さ

ダイヤモンドプリンセスの客室のクローゼットは大きく、ハンガー掛けスペースは幅1.5m以上あり、ハンガーも20本以上が用意されていました。加えて、洋服やバッグを収納できる棚のスペースも充実しており、私たち3人家族では充分すぎる広さでした。

なお、私たちの部屋がジュニアスイートだからクローゼットが広いのかと思いましたが、他の方の乗船記やYoutube動画などを見る限り、通常の客室でもクローゼットの大きさはほとんど同じでした。

一方で、MSCベリッシマの一般客室のクローゼットは狭いです。特にハンガーを掛けるスペースが足りなく、幅70~80センチもないぐらいだったと思います。大人2人と幼児1人でもスペースが足りないと感じました。また、ハンガー自体も10本も用意されてなかったです。

船内のエアコン温度

私たちが乗船した時だけかもしれませんし、体感温度は人それぞれですが、ダイヤモンドプリンセスの船内は冷房が効きすぎていると感じる場所が多かったです。特にホイールハウス・バーやエクスプローラーズ・ラウンジは、いつ行ってもギンギンに冷えていて、長袖シャツにジャケットを着ていても寒いと感じました。ダイヤモンドプリンセスに乗船される方は、気軽に羽織れるカーディガンなどが必携だと思います。

一方でMSCベリッシマの船内では、そこまで寒いと感じる場面はなかったです。

レストラン・食事の比較

時間指定の自由さ

ダイヤモンドプリンセスでは、専用アプリで乗船前から夕食レストランの時間や場所、人数などを指定して予約できます。空きがあればという前提ですが、例えば「この日は航海日だから早めに18時から予約」や「この日は遅くまで観光するから20時に予約」など、都合に合わせて自由に時間を指定できます。

これに対してMSCベリッシマでは、クルーズによりますが夕食時間は2回制または3回制になっていて、基本的には事前に指定された同じ時間と場所で毎日食事をすることになります。プランによっては有料で時間を指定できますが、それも全行程を通した夕食開始時間を決めるものであり、この日は何時から、次の日は何時から、というような指定の仕方はできません。

例外として、アウレアのプランで乗船すれば予約不要で好きな時間にレストランで食事ができますが、通常のプランよりも割高な料金を払う必要があります。

ベリッシマ アウレアエクスペリエンスのクルーズカード
ベリッシマはアウレアであれば好きな時間にレストランで食事可。それ以外は事前に時間が決められている。

メインダイニングの食事

メインダイニングの食事のクオリティーは、コスパも加味すれば互角だと思います。

ダイヤモンドプリンセスの方がステーキ等の肉が厚めで素材自体もベリッシマより良いものを使っていると思われますが、ベリッシマも味付けで頑張っていて、充分おいしく満足感のある食事を提供してくれました。

ダイヤモンドプリンセス ローストビーフ
ダイヤモンドプリンセスの厚めのローストビーフ

また、味付けについてはダイヤモンドプリンセスは比較的アメリカンで大味な傾向があるのに対し、ベリッシマはイタリア船らしく旨味を感じさせる味付けが多く、日本人の舌に合いやすいと思いました

MSCベリッシマ ムール貝のアクアパッツァ
MSCベリッシマ ムール貝のアクアパッツァ


なお、カトラリーや食器はダイヤモンドプリンセスの方が良いものを使っていました。

メインダイニングの席間

ダイヤモンドプリンセスの方が、メインレストランのテーブル間の余裕があります。隣のテーブルの会話が丸聞こえということはないですし、少なくとも落ち着いて食事が出来ないと感じるようなことは一度もありませんでした。

一方でMSCベリッシマでは基本的に席間が狭く、場所が悪いとスタッフがすぐ後ろをひっきりなしに行き来したり、隣のテーブルの声が常に耳に入ってくる場合もあります。神経質な人はあまり落ち着けないかもしれません。

MSCベリッシマ イタリアンナイト
ベリッシマのレストラン 席間は狭い

ドリンクパッケージでカバーされるワインの種類

私たちはダイヤモンドプリンセスとMSCベリッシマの両方で、最も標準的なドリンクパッケージを付けていました。その上での比較ですが、ワインの選択肢はやはりダイヤモンドプリンセスの方が多いです。赤6種類、白4種類、ロゼ1種類、泡1種類から選べます。

ダイヤモンドプリンセス ワインメニュー
ダイヤモンドプリンセスのグラスワインメニュー

一方のMSCベリッシマでは赤2種類、白2種類、ロゼ1種類、泡1種類となっています。

MSCベリッシマ 飲み物メニュー
MSCベリッシマのドリンクパッケージメニュー

ブッフェの食事

個人的には、ブッフェの料理はMSCベリッシマの方が優れていると思いました。朝食時は日本食も充実していますし(ご飯、味噌汁、総菜、玉子焼き、漬物、納豆、のり、明太子など)、一日を通して色んな種類の肉料理、シーフード、ベジタリアン料理があり、味付けもおいしいものが多いです。イタリア船だけあり、ピザやパスタは当然種類も豊富でクオリティが高く、毎日船上で作りたてのモッツァレラチーズも食べられます。

ダイヤモンドプリンセスのブッフェも似たような日本食メニューがあり、他の料理も悪くはないのですが、レストランと同じでアメリカ的な大味な感じがして、多くの日本人はベリッシマのイタリア的・地中海的な味付けの方を好むような気がします(あくまで個人の感想です)。

子連れ視点の比較

子連れ乗船のお得感

クルーズによりますが、MSCベリッシマでは基本的に大人と同室に泊まる18歳未満の子供料金が無料であることが多いです。我が家も含め、子連れで乗船する人たちには大変ありがたいです。

MSCベリッシマのキッズクラブ

一方、ダイヤモンドプリンセスには子供料金の設定はなく、同室に3人目以降が泊まる場合は、大人も子供も関係なく追加料金がかかってきます。

子連れ安心感

どちらの船も子連れが快適に過ごせる設備やサービス(キッズクラブやキッズメニューなど)が揃っていますが、ベリッシマの方が子連れ率が高いため、子供が騒いだり泣いたりしてもあまり気にならない環境であることは確かです。

MSCベリッシマ ミュージックショー
アトリウムのミニコンサートで壇上に上がってしまう子供たち

あくまで私たちが乗船した時の印象ですが、ベリッシマは乗客の7割以上が中学生以下の子供連れだったのに対し、ダイヤモンドプリンセスの子連れ比率は4~5割だったと思います。

ダイヤモンドプリンセスも子連れ視点で全く問題ないですが、ベリッシマの方が子連れが主流な分、子供と一緒に乗船する際により安心感があります。

その他の比較

アプリの便利さ

ダイヤモンドプリンセス メダリオンクラスアプリ

専用アプリの便利さは圧倒的にダイヤモンドプリンセスが上です。アプリを使って乗船前からディナーの予約が細かく管理できますし、変更やキャンセルもアプリで出来ます。また、アプリを利用して船内のどこにいても、飲み物や食べ物を注文できますし、デリバリーの進行状況もアプリで確認できます。

一方のMSCベリッシマでは、船内用アプリはあるものの、機能としては船内マップやイベントの確認、メッセージ機能、アカウントの請求金額確認などだけでした。イベントの予約もできるような案内がありましたが、少なくとも私が試した限りは出来ませんでした。

シャトルバスの料金有無

一般的にクルーズ旅行では、寄港地の港から市街地まではシャトルバスが用意されていることが多いですが、MSCベリッシマの場合は全て無料でした。

一方でダイヤモンドプリンセスでは、シャトルバスが有料の場合が多く、しかも値段も結構高かったです。寄港地によって値段は異なり、私たちが鹿児島に寄港した時は一人往復USD 25~30程度でしたので、タクシーを使った方が安上がりでした。

優雅な雰囲気

MSCベリッシマでは、子連れ乗客が大半を占めるだけあって基本的に騒がしく、優雅な雰囲気はほとんどありません。また、大型船で乗客定員も5,000人以上ですので、それも優雅さを欠く原因となっています。

ダイヤモンドプリンセスも優雅というほどではないですが、ベリッシマに比べると年齢層が高めで落ち着いた雰囲気があり、人口密度も少し低いので「クルーズらしいゆったりとした時間」は比較的感じやすいと言えます。夫婦やパートナー同士で乗船する場合は、ダイヤモンドプリンセスの方が満足できるのではと思います。

ダイヤモンドプリンセス バーでまったり
ダイヤモンドプリンセス 夕食後にピアノバーで優雅なひととき

まとめ

さまざまな観点でMSCベリッシマとダイヤモンドプリンセスを比較してきましたが、それぞれのポイントをまとめると次のとおりになります。

スクロールできます
比較ポイントMSCベリッシマダイヤモンドプリンセス
設備の新しさ
コインランドリーの有無
なし

各フロアにあり
プール用タオル
部屋から持参

プールに用意されてる
プールの安心感
クローゼットの広さ
船内のエアコン温度
寒すぎる場所あり
レストラン時間指定の自由さ
アウレアなら自由
メインダイニングの食事
メインダイニングの席間
ドリンクパッケージでカバーされるワインの種類
ブッフェの食事
子連れ乗船のお得感
基本的に18歳未満無料

子供料金設定なし
子連れ安心感
アプリの便利さ
シャトルバスの料金有無
基本的に無料

有料の場合があり割高


まとめると、MSCベリッシマは設備が新しく食事もコスパ的に優れていて、子連れはお得かつ安心して乗船できるものの、コインランドリーがなかったりプールタオルのルールで不便さがあります。

一方でダイヤモンドプリンセスは、部屋のクローゼットが広くてコインランドリーもあり、プールのタオルも使い放題、さらにアプリが便利で食事の時間指定も細かく出来るものの、船自体は古く、寄港地のシャトルバスが有料の場合があります。

この記事が、皆さんの今後のクルーズ選択のお役に立てれば幸いです。


最近はクルーズ旅行の人気が高まっており、条件の良い部屋やプランはどんどん予約で埋まっていくので、次の休暇に向けて早めの予約がおすすめです。

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2025年のベリッシマの日本発着クルーズについては、以下の記事で全コースをまとめています。


私たちがMSCベリッシマに乗った時の乗船記は以下の記事をご覧ください。


ダイヤモンドプリンセスの乗船記は以下の記事をご覧ください。


MSCグランディオーサ(ベリッシマ姉妹船)乗船記



また、上記以外にもクルーズ関係の記事がありますのでご参照ください。

オーシャニア リビエラ乗船記



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