ミュンヘン空港に複数あるルフトハンザのセネターラウンジのうち、非シェンゲンエリアのH24ゲート近くにあるラウンジを利用したので、設備や飲食メニューのレビューをお届けします。
特別な豪華さはないものの、ルフトハンザのラウンジらしく高い機能性と充実した食事・飲み物が提供されており、日本への帰国便に搭乗する前に快適な時間を過ごすことができます。
ミュンヘン空港にはルフトハンザのラウンジが11カ所も
ミュンヘン空港は、フランクフルト空港に次いでドイツで二番目の利用者数を誇る空港だけあり、ルフトハンザが運営するラウンジだけでもなんと11か所もあります(2025年1月時点)。
利用できるラウンジは、搭乗するフライトの座席クラスやマイレージプログラムのステータスによって、ファーストクラスラウンジ、セネターラウンジ、ビジネスラウンジの3種類が用意されており、それぞれシェンゲンエリア内と非シェンゲンエリアに設置されているため、全体のラウンジ数がとんでもないことになっています。
ルフトハンザ公式HPの情報に基づき各ラウンジの場所をまとめると、以下のとおりとなります。ご自身のフライトの行き先がシェンゲン内(ヨーロッパ域内の移動)かシェンゲン外(ヨーロッパ域外への移動)かによって、利用できるラウンジが異なりますので、参考にしてください。
ちなみに上の表で黄色くハイライトしている部分は、スターアライアンスのゴールドステータスで利用できるラウンジです。今回私たちはANAのミュンヘン発羽田行きのフライトを利用したので、非シェンゲンエリアにあるH24ゲート近くのセネターラウンジを利用しました。
日本の方がANAやルフトハンザの日本行きフライトを利用する場合は、このラウンジまたはサテライトにあるL11ゲート近くのラウンジを利用することになると思います。
非シェンゲンHエリアのラウンジへの行き方
今回利用した非シェンゲンHエリアのセネターラウンジは、ターミナル2のLevel 5にあるイミグレーションエリアで出国審査を済ませ、土産物屋が並ぶ通りを左に進んですぐの所にあります。
案内に従って進むと、すぐにラウンジの入口が見えてきます。出国審査場から徒歩1分以内という抜群のアクセスです。
セネターラウンジの利用資格
ルフトハンザのHPによると、セネターラウンジの利用資格は次のとおりです。
- ルフトハンザグループまたはスターアライアンス便のファーストクラスに同日中に搭乗する人
- ルフトハンザのHON Circleまたはセネター会員で、スターアライアンス便に同日中に搭乗する人
- スターアライアンスのゴールドメンバーで、スターアライアンス便に同日中に搭乗する人
基本的にはスターアライアンスのゴールドステータスを保持していて、スターアライアンス加盟航空会社便に搭乗する人であれば、セネターラウンジを利用可能です。日本人の利用客にとっては、このカテゴリーに該当する人の多くはANAのプラチナ会員以上またはSFC会員だと思います。
他のスターアライアンス加盟航空会社のラウンジと同様、入室資格を持つ人と同じフライトに乗る同行者1名を招待することができます。今回私たちは夫婦と息子1名で利用しましたが、夫婦ともにスターアライアンスのゴールドメンバー(ANA SFC会員)なので、息子を招待するという扱いで家族3名で入室しました。
ルフトハンザの各ラウンジの種類と利用条件は、下記のまとめ表をご覧ください。
ちなみにビジネスクラスに搭乗する場合でも、スターアライアンスのゴールド相当のステータスを持っていないと、セネターラウンジは使えないというのが面白いと思います。その場合は、ワンランク下のビジネスラウンジを利用することになります。
ルフトハンザのラウンジ利用に関しては、ステータスあり&エコノミークラス利用の方が、ステータスなし&ビジネスクラス利用よりも優遇されているのが不思議です。逆のパターンはよくあるんですけどね(例:シンガポール・チャンギ空港のシルバークリスラウンジやドーハ空港のビジネスラウンジなど)。
ラウンジの施設概要
セネターラウンジの営業時間は5:00~22:00です。
ラウンジの入口は以下のようになっており、セネターラウンジとビジネスラウンジが入口を共有しています。
受付でボーディングパスを見せると、利用資格に応じてセネターラウンジ(正面)またはビジネスラウンジ(右側)に案内されます。私たちはセネターラウンジを利用できるので、正面に進みました。
セネターラウンジの入口には、ドイツ語と英語の新聞・雑誌が置いてあります。近年では、航空会社のラウンジで紙媒体が用意されているのは貴重だと思います。
余談ですが、ドイツ人ってスーパーで買い物する時のメモもスマホではなく、昔ながらの紙に書いたメモを使っている人がとても多いと思います。高齢者だけでなく、30~40代ぐらいの人もそうです。デジタル全盛の時代にあっても、紙媒体が好きなんでしょうか。電車の中でもスマホを凝視している人が他の国より少ない気がしますし。
話を戻すと、入口付近には手荷物を預けておけるロッカーが20基用意されています。大きさ的には機内持ち込みサイズのスーツケースが何とか入りそうです。
入口付近から見たラウンジの全景は、こんな感じです。平日の午前8時頃に入室して、座席利用率は60%といったところでした。
右手に食べ物・飲み物のコーナーがあり、左手と奥には様々な形状の座席が用意されています。また、右の奥の方にも食事用のテーブルとイスが多数用意されている区画があります。
セネターラウンジの食べ物・飲み物
まずは食べ物から紹介していきます。私たちが利用した時はホットフードが6種類あり、ソーセージ、スクランブルエッグ、ゆで卵、ハッシュドポテト、ミニトマトのグリルがありました。また、左手前にはミュンヘン名物の白いソーセージ 、Weißwurst(ヴァイスヴルスト)があるのがうれしいですね。
ちなみに、ヴァイスヴルストによく合う甘いマスタード(Süßer Senf)もちゃんと用意されています。やっぱりこれがないと始まらないですね。
コールドフードは、ハム、サラミ、チーズ、オリーブ、ドライトマトなどがありました。まぁ普通ですかね。
各種パン、シリアル、ヨーグルトなども提供されています。こちらも普通過ぎるほど普通です。
これらに加えて、サクッと食べられるドライフルーツやスナック、ナッツ類が入口付近に用意されています。
続いて飲み物を見ていきましょう。まずは日本人もドイツ人も大好きなビールですが、定番のBeck’sの瓶ビールと、地元ミュンヘンのFranziskaner(フランツィスカーナー)のノンアルの白ビールがありました。
他の国ならこれだけでも充分ですが、そこはドイツなので「ビールは本当にこれだけ?」と思ってしまいますよね。もやもやしたまま奥に進むと、やっぱりサーバーから注げるビールコーナーがありました。それもFranziskanerとSpatenの2銘柄から選べるという、気合の入れようです。さすが期待を裏切りませんね。
さらに奥に進むと、バーカウンターがありました。ここで各種ワインに加えてウイスキー、ジンなどのスピリッツ系やリキュール類のお酒を頂くことができます。
ワインのメニューはこちらです。スパークリングはプロセッコとロゼ泡の2種類、白ワインは3種類、赤ワインは2種類と結構充実しています。
ソフトドリンクはリンゴジュース、オレンジジュース、トマトジュースに加え、炭酸水やソーダ類が揃っています。
ジュースは銘柄まで含めて、この日の朝に利用したデュッセルドルフ空港のセネターラウンジと同じ品揃えでした。
ソフトドリンクはさらに、コーラやファンタ、スプライトを注げるサーバーも用意されています。ちなみにこの時はメンテナンス中なのか、利用不可になってました。
コーヒーマシンは多機能なタイプが2台ありました。これらもデュッセルドルフ空港のセネターラウンジと同じものでした。
シャワーと仮眠ブース
セネターラウンジのお手洗いはビジネスラウンジと共用となっており、一度受付エリアまで戻ってからビジネスラウンジ側に進んだ先にあります。
シャワーブースも用意されており、受付を済ませることで利用できます(今回は時間の関係で利用せず)。
セネターラウンジに戻ると、入口の脇にはちょっとした仮眠ブースが用意されているのに気が付きました。
仮眠ブースは照明が落とされ、このように半個室の空間で横になって休めるようになっています。乗り継ぎ時間が長い場合に重宝しそうですね。
まとめ
この記事では、ミュンヘン空港の非シェンゲンエリア(H24)にあるセネターラウンジの利用レビューを紹介しました。
ルフトハンザらしく全体的な設備、座席、食事、飲み物が高いレベルでまとまっており、快適なラウンジでした。ミュンヘン空港にはシェンゲンエリアも含めて他にも複数のセネターラウンジがありますが、今回紹介したラウンジと同じレベルの設備・サービスが期待できるのではないかと思います。
ANAの羽田~ミュンヘン間のビジネスクラス搭乗記は、こちらをご覧ください。
デュッセルドルフ空港のセネターラウンジのレビューは、こちらで紹介しています。
当ブログには、ドイツ旅行・観光スポットに関する記事が多数あります。地域ごとにまとめてありますので、下記リンクからご覧ください。
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