MENU

外国人の部下と上手に働く6つのコツ

当サイトには広告が含まれています。
外国人の部下と上手く働くコツ6つ アイキャッチ

グローバル化が加速している昨今、職場で外国人と働く機会が増えてきているという方も多いのではないでしょうか。また管理職として、外国人の部下・スタッフをマネジメントしている方もいると思います(私もその一人です)。

中には、次のような悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。

外国人の部下には日本の常識が通用しない…

外国人スタッフはこちらの指示通りに動いてくれない…

外国人部下は空気を読まない…


確かに頭を抱えますよね…。よく分かります。参考として、パーソル総合研究所が2019年に実施した調査では、外国人部下を持つ上司の約34%が強いストレスを受けており、17%が「すぐにでも辞めたい」と回答しています。

多くの人が、外国人部下と働くことに悩んでいることが伺えます。

そこでこの記事では、複数の大手外資系企業で15年以上勤務し、多くの外国人と働いてきた筆者が「外国人の部下と上手く働くためのコツ」をご紹介します。

筆者の経歴
  • 複数の大手外資系企業で計15年以上勤務。現在はグローバル企業の管理職として、日本にいながら複数の国の部下をリモートで管理。
  • 過去には某英語圏の国の現地企業で、3年間にわたり現地人の部下を率いて業務を遂行した経験あり。
  • これまでに部下・チームメンバーとしてマネージしてきた外国人の出身国は次のとおり:インド、シンガポール、フィリピン、マレーシア、オーストラリア、アイルランド、中国、韓国、台湾。


なお、外国人上司と上手く働くためのポイントについても記事にしていますので、併せてご覧ください。

目次

ちゃんと自己紹介して自分を理解してもらう

職場で自己紹介

外国人の部下相手に限った話ではありませんが、上司と部下は仕事上の関係とはいえ、感情を持った人間同士なので、一人の人間として真摯に相手と向き合うことが重要です。そのためには、まずは最初の段階でこちらから「自分はどんな人間で、どんな経験をしてきたか」を自分の言葉で話すことをおすすめします。

外資系企業では、上司が新しい部下を持つと大体30分~1時間程度の1:1ミーティングを設定し、まずは上司の方からこれまでの職務経歴や主な実績、趣味などについて紹介することが多いです。部下にも同様に自己紹介をしてもらうことを期待しますが、順番としてはあくまで上司から先に自己紹介をした方が部下も心を開いてくれやすいですし、「この人は自分を一人の人間として尊重してくれている」という風に感じてもらえます。また、経歴や趣味で共通点があれば、心理的距離が縮まりやすいです。

最初の段階で「あなたという人間に関心があり、尊重してますよ」という姿勢を見せることで、後々の仕事のやり易さが変わってきます。

上記は基本的なことだと思うのですが、私の経験上、人材の流動性が低い日系企業での勤務経験しかない上司の場合、「部下は俺のことを知っていて当然」とばかりに自己紹介もせずにいきなり業務上の指示を開始する人もいます(特に古い世代の場合)。それでも日本人部下であれば「そんなもんか」と受け入れるかもしれませんが、多くの外国人部下は、そのような上司には悪い印象を抱くので注意が必要です。

日本の常識は通用しないことを理解する

常識にとらわれない

「外国人部下には日本の常識が通用しない」と嘆く人がいますが、日本出身でない人に日本の常識が通用しないのは当たり前です。とはいえ、日本人が多数を占める職場で「常識外」の行動ばかりとられるとチームの士気に関わるので、それを放置した場合の悪影響が大きいものについては、きちんと理由を説明して行動を改めてもらう方が良いでしょう。

例えば「日本人だったら、言わなくてもこのメールには上司をCcに入れるのが常識だろう」というような場面でも、外国人部下にとっては、「問題が発生した場合のみ上司を巻き込めばOK」と考えることがあります。もちろん、その仕事の重要性やメールの相手方との関係等によりますが、上司から見てそのメールのやり取りを随時確認できないと不安な場合は、「状況を理解していたいので必ず私をCcに入れてください。今後も同様で」と明確に伝える必要があります。「言わなくても分かるだろう」は通用しません。


一方で、職場で「常識」とされているものにそもそも合理性が無かったり、それに従わなくても実質的に問題が発生しないようなものについては、無理に従わせないという判断もあると思います。例えば、会社の始業開始時間は午前9時だけど、上司が8時半に来るので、日本人部下は「空気を読んで8時半より前に出社する」ことが暗黙の了解の職場があるとします。

この場合、就業規則上は上司より前に出社する義務はないですし、そもそも通常の勤務時間内できちんと仕事のパフォーマンスを出せていれば、何時に出社しようが問題ではありません。

自分の方針・期待値を言語化する

上申が明確に方針を伝える

海外出身の外国人部下の場合、日本的な「暗黙の了解」や「空気を読む」が通用しないことが多いので、こちらの意図することや期待することは、明確に言語化して伝える必要があります。

例えば、メールやチャットへの返信は大体〇時間以内に欲しいとか、〇時までに受信した顧客からの問い合わせは当日中に返信する、あるいは特定のタイミングで必ず状況を報告して欲しいなどについて、上司としての方針を明確に言葉で伝えて理解してもらいましょう。

繰り返しですが、「これぐらい言わなくても分かるだろう」は禁物です。こちらが明確に指示していないことを部下がやっていないからといって、それを責めるのは、部下にとっては理不尽以外の何物でもありいません。

\ 外資系・ハイクラス求人多数 /

指示と合意は口頭とメール両方で

上司が部下と打ち合わせ

仕事の進め方やコミュニケーションの方法、納期、進捗状況の報告タイミングなどについては、まずは口頭で部下と話し合い、お互いの理解に齟齬がないことを一つ一つ確認しましょう。そのうえで、合意した内容をまとめた簡単なメモ(箇条書きでOK)をメールで相手方に送っておくと良いでしょう。

後になって「そんな話は聞いてない」と言われることを防げますし、一つ一つ文章にすることで、何をすべきかがお互い明確になるというメリットがあります。

個人的には、そのようなメールについて「内容を理解した」旨の確認までは求めませんが、必要であればメールを受信した旨の確認を一言もらってもよいでしょう(“Acknowledging the receipt”や”Confirmed”、”Agreed”など一言でもOK)。

相談がなくてもこちらから進捗を確認

仕事の進捗を確認

私の経験上、日本人の部下は些細なことでもすぐに上司に相談してくる(むしろ相談しすぎる傾向がある)のに対し、外国人部下の多くは、深刻な問題が発生しない限りは上司に相談しない傾向があると思います。こちらから何か質問や困ったことがないかを聞いても、”No questions”や”Everything is going well”などと返されることが多いです。

一方で、作業の状況や内容を細かく質問すると、実は指示とはかけ離れた方向に進んでいたり、明らかに遅れているような場合も結構あります。納期直前になって修正不能な状態に陥らないように、外国人部下から相談がなくても、上司の方から進捗状況を細かく確認した方が良いと思います。

評価はポジティブな面から&建設的に

評価面談でポジティブなフィードバック

外資系企業の人事評価マニュアルではよく言われていることですが、どんな人にも優れている点があるので、たとえ部下のパフォーマンスが全体では悪くても、評価面談の際は必ずポジティブな面から話すようにしましょう。その方が部下もモチベーションを維持しやすいですし、要改善点についても素直に聞き入れやすくなります。

要改善点については、ダメ出しをするというトーンではなく、あくまで前向き(forward-looking)かつ建設的(constructive)に行うようにしましょう。具体的には、「あなたは〇〇が出来なった」で終わるのではなく、「〇〇のスキルを伸ばせばより成長できる」や「〇〇を改善すれば今まで以上に組織に貢献できる」など、あくまで将来的にお互いのためになるような観点でフィードバックをすることをおすすめします。

上記は外国人だけでなく日本人部下にも当てはまりますが、私の経験上、外国人部下の方が人事評価を「より成長するための前向きなフィードバックを得る場」として捉えていることが多いと思うので、ネガティブなトーンでダメ出しばかりしていると、離職されるリスクが高まります。

また、絶対に避けるべきなのは、他人がいる目の前で外国人部下を叱責することです。アジア圏の多くの国では、そのような行為は「メンツをつぶされた」として強い恨みを買いますし、欧米でも失礼なことと受け止められます。大声で罵倒するなどはもってのほかです。部下を注意しなければならない時は、一対一の状況で、感情的にならずに、なぜそれを改善して欲しいかを論理的に説明するようにしましょう。

まとめ

この記事では、外国人の部下と仕事をする上で重要なポイントについて6つの観点からご紹介しました。いずれのポイントについても、部下との間で密なコミュニケーションを真摯に行う必要があるという点で共通しています。

一方で、英語が苦手であるために外国人部下との意思疎通がスムーズにいかない、という方もいると思います。外国人部下を持ったのを良いチャンスと捉え、この機会にビジネス英語を本気でブラッシュアップしてはいかがでしょうか。

\ 月額3万円台から受講できる♪アウトプット重視 /


\ 実践的なビジネス英語でキャリアアップ /



当ブログでは、下記のとおり転職や仕事関連の記事がありますので、併せてご覧ください。

PVアクセスランキング にほんブログ村
外国人の部下と上手く働くコツ6つ アイキャッチ

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次